入園式へ向かう途中で…
長女が幼稚園に入園したころ、長男は生後4カ月。ベビーカーに乗せて幼稚園へ向かっている途中、長男の靴下が片方ないことに気づきました。長男はよく足を動かす赤ちゃんで、今までにも靴下が脱げてしまうことがあったのです。
周りを見渡しても靴下は落ちていません。お気に入りの靴下だったのでかなりショックでしたし、入園式というフォーマルな場に靴下なしでいくのは気が引け、どうしようと悩んでいると……。
救世主が現れた!?
後ろのほうから「おーい」 と走ってくる、7、8歳ぐらいの少年。知らない少年だったので私たちに向けられた声だと思わず、歩き続けていたのですが、走る音が近づいてきて……。振り向いてみると、少年が持っていたのは長男の靴下の片方でした!
少年は「これ、赤ちゃんのですか?」と言って渡してくれて、私がお礼を言うと、少年は「よかったー!」と走って後ろにいた家族のほうに戻っていきました。私たちが落とした靴下かどうかの確信がなかったのに、わざわざ走ってきてくれたようです。
やさしい少年だなぁと驚いたのと同時に、靴下がなくなったことでテンションが下がっていたので、少年の神対応に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
まさかの再会がきっかけに
その後、なんと幼稚園で先ほどの少年に再会! 実は少年の弟が、娘と同じ幼稚園の入園式だったのです。この出来事がきっかけで、少年のママと話すようになりました。
今では宅飲みすることもあり、何でも言い合える仲良しの関係です。
少年のとっさのやさしさがきっかけとなって、新しいご縁ができました。これからは靴下の紛失に気をつけようと思います。また、わが家の子どもたちも少年のように、やさしさを持った人に育ってほしいなと思いました。
著者:松谷 えりな/30代女性・主婦。3歳の息子と、年長・年少・1歳の娘たちの4児のママ。教員免許保持。子ども4人と夫、ペットのわんちゃん1匹と暮らしており、趣味は子どもたちといろいろな公園へ遊びに行くこと。
作画:こちょれーと
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています