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「この手は何するつもり!?」ずいっ…女児の体に迫る、得体の知れぬおじさんの手 #誘拐されかけた話 2

「あの日わたしは、誘拐されかけた」第2話。ほや助さんが大人になった今でも強烈に思い出すのは、小学校4年生のときに体験した「誘拐未遂事件」。事件が起こったのは、自宅からほんの数分の場所。いつも歩き慣れた道で、突然、見知らぬおじさんに声をかけられます。

ほや助さんのすぐそばで車を停め、声をかけてきたのは、一見、害のなさそうなおじさん。警戒心が薄れますが、おじさんは大声で女児向けアニメ「プイキュア」について語り出します。これが通称“キュアおじ”との出会いです。

最初は警戒心の薄かったほや助さんですが、すぐにキュアおじの異様さに気づき始め……。

 

このおじさん、何かが変だ…

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「何かされたわけでも、露出狂でもない。でも、このおじさん、何かが変だ」

 

とはいえ、相手は車。逃げても追いつかれることは明らかです。大声を上げることも考えましたが、普段は人通りのある通りも、今は誰も見当たりません。

 

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「あからさまに逃げても、何が起こるかわからない……! 自然に逃げだそう……」

 

しかし、平静を装ったことが、かえってほや助さんを窮地に追いやります。

 

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「かわいいなぁ。おじさんねぇ、そういう子とお友だちになりたかったんだ」

 

キュアおじは不敵な笑みを浮かべながら、ほや助さんの頭に触れようと手を伸ばします。

 

 

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身の危険を感じ、とっさにキュアおじの手を振り払うほや助さん。

 

「ははっ、やだなぁ。『背が高いね』って、頭ポンポンしようとしただけだよ!」

 

キュアおじはそう言いながら、パッと手を引っ込めるのでした。

 

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間一髪のところで、キュアおじの手を振り払ったほや助さん。

 

ほや助さんの身長が高かったことは確かですが、笑顔を見せるキュアおじの目はねっとり、全身の毛穴があわ立つほどに、粘着質な雰囲気をまとっていたのです。

 

 

キュアおじの手を振り払うことができていなければ、どうなっていたのか……。想像するだけでも、身の毛がよだちます。

「これはおかしい!」と感じる人の直感は、案外、当たっているのかもしれません。

 

もし不審者に遭遇してしまった際には、警視庁少年育成課と東京都教育庁指導企画課が考案した防犯標語、「いかのおすし」を思い出して行動できるように、日頃から親子で一緒に確認しておくことが大切ですね。

 

▼防犯標語「いかのおすし」

「いか」……知らない人にはついて「いか」ない
「の」……知らない人の車には「の」らない
「お」……あぶないと思ったときに「お」おきな声をだす
「す」……あぶないと思ったらその場から「す」ぐに逃げる
「し」……何かあったときには大人に「し」らせる

 

>>次の話

 

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    著者プロファイル

    マンガ家・イラストレーターほや助

    宮城県仙台市在住、アラサー絵描き。インパクト大な人々とのトンデモ体験談を、ライブドアブログ・instagramで連載中。

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