「叩かれる……!?」
ほや助さんは、とっさに目をつぶります。
怒りの表情から一変、涙の理由は…
「お願いだから、誰か通ってよ……!」
身の危険を感じたほや助さんは、心の底から願いますが……
「何も、起こらない……?」
どうしてなのか、キュアおじは上げた手を下ろします。
「最悪だよ……かわいそうに。痛かったねぇ?」
ついさっきまで怒りに満ちていた表情が一変。女児向けアニメのキャラクターに対して言っているのか、キュアおじは涙をこぼしながら意味不明な言葉をつぶやきます。
キュアおじの変容ぶりにあぜんとする、ほや助さん。すると今度は、急にほや助さんのことをにらみつけてきたのです。
「またかよ……!」
キュアおじは捨て台詞のようにつぶやき、悪態をつきながら車に乗り込むと、その場を去って行きます。ほや助さんは、ついに解放されたのです。
キュアおじから解放され、無事におうちに帰り着いたほや助さんですが、全身びしょ濡れの姿を見たお母さんは驚きの表情です。
「行く途中で知らないおじさんに会って……無理やりおじさんの家に連れていかれそうになった……」
「はっ!?」
娘に起こった一部始終を聞いたお母さんは顔面蒼白。気が気ではありません。
「あぁ、無事で本当によかった!」
ほや助さんの話を聞いたお母さんは、半泣きで警察の通報したのでした。
ほや助さん、どうにか解放されて、本当によかったですね。
しかし、未遂だったとはいえ、幼少期の恐怖体験がトラウマになってしまうことも。なかには恐怖体験を打ち明けられず、心の傷を深めているお子さんもいるかもしれません。
お子さんの精神状態が気になったときは、地域の保健所や保健センター、精神保健福祉センターなどに設置されている「こころの相談の窓口」を頼ってみてはいかがでしょうか?