あんなに望んでいたことなのに…
結婚してから1年経っても子どもができず、不妊治療を経て子どもを授かることができました。妊娠がわかったとき、私はこの世のすべてに感謝したい気分になりました。
ところが、途切れることなく続く吐き気と嘔吐。ほぼ寝たきりで過ごす毎日。想像を絶するつわりのしんどさに、私はしんどい、つらいと弱音を吐き続けていました。
立ち上がった瞬間、違和感が!
そんな生活が3週間続いたある日の夕方、椅子から立ち上がった瞬間、下着に生暖かい感触が……。慌ててトイレへ行くと、便器が真っ赤に染まるほどの出血があったのです。
私はしばらくぼうぜんと便器の中を見つめていましたが、とにかく病院に行かないとと思い、震える手で夫へ連絡。夫の帰りを待つ間、「私が毎日しんどいと言い続けたから、おなかの子が出ていこうとしてるのかな」と考えてしまって涙が止まりませんでした。
急いで病院へ…診断結果は?
夫に送ってもらい病院に着くと、診察時間外でしたが先生がすぐに診てくれて、子どもの心拍も確認でき、何も問題ないとのことでした。子宮の入り口にたまっている血が、何らかの拍子に出てくることがあるそうで、私の場合はまだ血が残っているため、しばらく出血が続くと思うとのことでした。
「急に出血したらびっくりするよね。来るのは大変だと思うけど、心配ならいつでも診るからね」と先生がやさしく声をかけてくれて本当に安心したのを覚えています。
このあとも時々出血があり、合計4回病院へ走った私。中には大げさかなと思う出血量のときもありましたが、私が安心して過ごすために受診しました。毎回文句を言わずに送迎してくれた夫にも、時間外でも嫌な顔ひとつせず受け入れてくれた先生や看護師さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
イラスト/ななぎ
著者:下川 美悠
2022年に不妊治療の末に長女を出産。理学療法士として病院勤務。現在は育休中で日々ワンオペ育児に奮闘中。長女の妊娠中や出産後のつらかったことや楽しかったことなど自身の体験を執筆している。