悲しみでいっぱいのぷよ子さんは、歩いて帰る途中、何度も泣き崩れそうに。ふと車道を眺めて、ふらふらと足を踏み出そうとしてしまいます。すると手の中のエコー写真が風に舞い、道路とは反対側へ! まるでわが子から「そんなことをしたらダメ」と言われたような気がしたのでした。なんとか帰宅すると、Z夫さんが待っていてくれて……。
最後のエコー写真をアルバムに…
摘出手術には同意書が必要だったため、夫にサインをしてもらいました。その夫は、私がずっと握っていた小豆の最後のエコー写真を受け取り、アルバムに入れてくれました。そして表紙に小さな紙を貼り、「小豆ここに永眠する」と書いたのです。
「これから毎年……ちゃんと思い出そう。トマトが好きでチーズが嫌いで、寝るのが大好きだった俺たちの子を、忘れないでいよう」
目に涙を浮かべてそういった夫の言葉に、私もまた同じ思いでした。「小豆がくれた幸せな時間を忘れたくない。私たちのところに来てくれて、温かな夢を見せてくれて、本当にありがとう」という気持ちがあふれて止まりませんでした。
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妊娠9週目での稽留流産のため、死産届も死亡届もなかったぷよ子さんの赤ちゃん……。Z夫さんがエコー写真のアルバムを作ってくれたこと、おなかの中でどんなふうだったのか思い出し、幸せでいとしくて温かな気持ちでいっぱいだった3人での時間を形に残そうとしてくれたこと。悲しみのどん底のぷよ子さんにとって、染みわたるようなやさしさだったと思います。
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