生理2日目
就職して3年目の夏を迎えたときの話です。その日は生理2日目で症状が重く、朝から憂うつな気持ちでした。
会社を休むかどうか悩んだのですが、担当していた案件が遅れていたこともあり、痛み止めの薬を飲んで出勤することに。
昼休みになり、先輩の男性社員2人と同期の女性社員1人と一緒にランチへ行くことになったのですが、私は出かける前に会社のトイレでナプキンを交換してから店へ向かいました。
経血のシミがスカートにまで
ランチの途中、突然おしりのあたりに何か冷たいものを感じました。「あれこの感覚ってもしかして……」と、嫌な予感がしました。経血が漏れたときの感触そのものだったのです。
食事がひと通り終わるまで我慢し、コーヒーを待つタイミングでトイレへ向かいました。確認すると、案の定、経血が漏れて下着にべっとりとついていて……。
「さっきナプキンを交換したはずなのに、なぜ?」と思いましたが、どうやら焦っていたために少しずれた位置にナプキンをつけてしまっていたようなのです。シミはスカートにまで染みていました。
男性社員に見られた
経血が漏れた状態では、トイレから出ることもできません。「どうしよう」と焦っていたとき、同僚の女性がトイレにきてくれて声をかけてくれました。私が席を立ったときにシミに気づいて追いかけてきてくれたようなのです。
彼女は濡らしたティッシュを使ってスカートのシミを拭いてくれて、「これ着たらいいよ」と、自分のジャケットを貸してくれました。おしりまですっぽりと隠れるロングジャケットのおかげで、私はトイレから出ることができました。
あとでその女性社員に聞いたところ、男性社員たちもスカートのシミに気づいていたそうです。しかし、何も触れずにいてくれたため、私は彼らのやさしさを感じました。
それ以降、私はいざというときのために替えの下着やナプキン、おしりが隠れるカーディガンを会社のロッカーに常備するようになりました。当時のことを思い出すと、今でも恥ずかしさでいっぱいになります。
著者/山中 コラク
イラスト/まっふ
監修/助産師 松田玲子
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!