こだころ.さんが小6のとき、借金のため住んでいた家を追われることになったこだころ.さん一家。中学生になると、友人や恋愛など一気に人間関係が広がったこだころ.さんは、祖母の存在を無視するように。中2で彼氏ができると家にほとんど帰らなくなります。
高校受験はせず通信に通いながらバイトに明け暮れ、居酒屋で働き始めたこだころ.さん。免許を取るためにりーにバイト代とは別に預けていた免許費用を返すように伝えると、ないけど誰かから借りるから大丈夫と言われ苦手なりーの父に頭を下げてお金を借ります。このことでムシャクシャしていたため、祖母に辛く当たってしまうのですがーー。
まさかこれが祖母との最後の会話になるなんて……
バイト漬けの日々でこだころ.さんの体を心配する祖母に八つ当たりをしてしまいます。
まさか、これが最後の会話になるとはーー。
翌日、祖父の声にならない叫びで目が覚めると救急車が到着。呆然としていると、父とりーが病院に向かいました。祖母は脳梗塞で倒れ、2〜3日が山場と医師から告げられ、こだころ.さんも病院へ。駆けつけていた叔母が教えてくれました。
「ばーちゃはいっつも会うたび私ちゃん(こだころ.さん)のことを心配してたよ。ママや私に助けてあげてっていつも電話してたよ。娘の私や息子なんかよりあなたを心配してたのよ」
祖母は起きることはありませんでした。仮眠のため家に戻ると、祖父が泣いていました。耳の聞こえない祖父は祖母が倒れて苦しんでいるときも気づくことができず悔しくて泣いているんだろうと感じたこだころ.さん。
もし、祖父の耳が聞こえていたらーー。助かったのかもしれないと複雑な気持ちになるも、それは祖父自身が一番強く感じていると思うと悲しい気持ちに。祖母は山場を乗り越えたと医師に告げられますが、同時に意識は戻ることはないと宣告され、祖母は一命は取り止めたものの植物人間状態になったのでした。
◇ ◇ ◇
祖母は自分の娘よりも誰よりも、こだころ.さんのことを一番に心配していました。
反抗期を迎えてそれまで祖母へ辛くあたっていたこだころ.さんは、祖母に謝る機会を失いました。
「明日、謝ればいいや」「明日、お礼を言えばいいや」
誰しも、明日や次があるからと思って先延ばしにすることがあると思いますが、必ずしも明日が来るとは限らないので、後悔をしない日々を送ってほしいと語るこだころ.さん。
その日のことはその日のうちに。身近な家族だからこそ、素直な気持ちを伝えるのは、簡単なようで実践は難しいことでもありますが、こだころ.さんとお祖母さんのエピソードを見ていると、今一瞬この時を大事にしないとということを強く感じますね。