休日は夫の趣味時間が優先
私たち夫婦は、ともに正社員で残業も多く、平日は子どもの面倒を見るほうが都合を付けて帰社するというルールを決め、家事や子育てを分担していました。幸い、夫は料理を作るのが得意だったため、子どもの夕飯なども任せることができました。どちらも働いているのだから、家事や子育てもお互いに協力するというのは当たり前という考えでした。
しかし、結婚生活も5年を過ぎたころから、休日になると夫の趣味である釣りに割く時間が増えていきました。まだ子どもも小さかったので、休日は家族でどこかに出かけたい気持ちでいた私でしたが、早朝から釣りに出かける夫を止めることもできず、仕方なく休日は家事と子どもの遊び相手をするのが私の担当となっていきました。
子どもに手がかからなくなって
休日以外の過ごし方について、夫に不満があるわけではなかったのですが、やはり私も休日くらいは家事や子育てから開放されてみたい気持ちが募っていきました。
子どもが大きくなって友だちと遊んだり、ひとりの時間を過ごせるようになってから、「私も自分の時間を過ごしたい」と、夫に相談しました。夫は、「これまで休日は自分の好きなことをしてきたので、自分は何も言えない。子どもたちに手がかからなくなったのだから自由にしたら?」と言ってくれました。
私は、これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように、まずはひとりランチや買い物、ドライブやフラワーアレンジメント教室に通うなど、好きな時間を謳歌することができました。子どもたちも、それぞれ友だちと遊んだり、アルバイトを始めたりと、休日を謳歌(おうか)しているようでした。
家族時間のルール
しかし、家族がそれぞれ自分の好きな時間を過ごせるのはいいのですが、休日に家族全員で顔を合わせる時間がほとんどなくなっていたことに気付きました。
自由時間が確保できる半面、家族時間がなくなっていたことは少し寂しくもあり、何のための家族なのか疑問に思うようになりました。そこで、月に1回、2回くらいは、「家族時間を作ろう」と提案しました。子どもたちは「別に要らない」と言っていましたが、私の懇願でスケジュールが合うときは時間を作ってくれるようになりました。
まとめ
休日の家族時間のルールを作ってから、最初は子どもたちも夫もあまり乗り気ではなかったのですが、最近では「おいしいレストランができたらしいよ。皆で行ってみる?」と情報を集めてきてくれ、「ここの温泉旅館が最高らしいよ」と、家族旅行の提案もしてくれるようになりました。最近では、子どもや夫のほうが家族時間を大切にしてくれ、私のほうが趣味に時間を割くのにひと苦労の休日です。
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文/満田 弥生
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