1人暮らしの祖母がアルツハイマー病に
当時はまだアルツハイマー病の初期の状態で、たまに前後の事実関係がわからなくなったり、同じことを何度も繰り返したりするくらいでした。しかし、だんだんと症状が進行していくうちに1人暮らしがままならない状態になっていきました。
それでも本人はずっとグループホーム(高齢者や障害者が支援を受けながら小人数で一般住宅で生活する施設)に入ることを嫌がっていて、家族も祖母の意向を尊重したいと思い、祖母は1人暮らしを続けていました。
ひとりの生活に限界が見えてきて
頻繁に祖母宅に様子を見に行くも、掃除は行き届いておらず、臭いも発生するように。私は早く施設に入所させたほうが祖母のためなのではないかと思っていたのですが、本人と家族の強い意向でかなわないまま。そうこうしているうちに、祖母の徘徊(はいかい)が始まりました。
最初のうちはGPSタグを祖母に取り付けるなどして対策していたのですが、徘徊の回数も増えてきたので、それを機にようやくグループホームの入所申請をすることに。
親族の反対を受け…
ところが、せっかく入所できる順番が回ってきたにもかかわらず、親族が「祖母がかわいそうだから」と言って入所を見送ることも……。そのたびにグッと耐えて祖母の介護をしてきました。
その後、ようやく祖母の入所が決まり、今ではグループホームで暮らすように。健康で清潔な日常を送っている祖母を見て、安心して面会に行くことができるようになりました。
まとめ
私は、家族を施設に入れることになっても、決して見捨てるということではないと思っています。私の親族のように、家族が介護をすることが当然かのうように思う人もいるかと思いますが、本人と介護者の負担を考えても、プロの力を借りることは重要な選択肢の1つだという考えが、もっと浸透してほしいと思いました。(30代女性)
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