6年生で役員になるよりは……と思ったさくらさんは、覚悟を決めて地区委員を引き受けることにしました。そして迎えた役員会当日、地区役員のメンバーから「ボス子さんグループからの嫌がらせで次期役員になるよう推薦された可能性がある」と、衝撃的な話を聞かされたのです。
幸い、役員のメンバーは良い人たちばかりで、役員の仕事は思ったほど大変ではありませんでしたが……。
親の心配をよそに子ども同士は遊ぶ約束を…
さくらさんが心配していたのは、自分のことより息子・レンゲくんのことでした。ボス子さんの息子・ボス太くんとはなるべく関わらないでほしい……そんな母の願いも虚しく、レンゲくんは同じクラスになってまた一緒に遊ぶようになりました。
しかし、高学年にもなると友だち関係に変化が……。
「リフティングして格付けするぞ」
ボス太くんの提案で、長くリフティングを続けられた順で格付けすると言うのです。
サッカー経験が浅いレンゲくんはすぐに失敗してしまい、長く続けられたのはボス太くんだけ。するとボス太くんは、自分が社長でレンゲくんはヒラ(平社員)だと格付け。ヒラの意味があまりわからないレンゲくんですが、仲間外れにされるより見下されるほうがマシだと思って我慢するのでした……。
トラブルに巻き込まれる可能性があるとわかっているなら、それを避けさせたいと思うのは親として当然のこと。しかし、友だち関係までは親も口出ししづらく、いじめられたり、暴力を振るわれたりしているわけではないのに「あの子とは遊ばないほうがいい」なんて言えませんよね。
しかし、成長したボス太くんはずる賢く、自分に有利な方法で友だちと上下関係を作っています。レンゲくんが嫌な思いをしなければ良いですね……。