その後、たまたまユリは同じマンションに住むご婦人から、ヒナタとモネが毎日スーパーにいるという目撃情報を耳にします。家計簿を確認してみると、明らかに食費が上がっていました。そこでヒナタがスーパーへ出かけるとき、こっそりと後をつけて行くことにしたユリ。
すると、2人が一緒にいる所を目撃してしまいます。2人はどういう関係なのかと問いただすと、モネから「パパ」という言葉が飛び出しました。それを聞いた瞬間、「実家に帰る」と宣言し、ユリはその場を去っていきました。
その後、目の前に現れたモネに対して、「学生時代からの友人であるユリを傷つけて、心は痛まないのか?」と問いかけるヒナタ。すると、モネは「ユリはなんでも持ちすぎなんだよ」と話し始めて……?
「なんでも持ちすぎなんだよ」と、寂しそうに口にして…
「昔からずっとそう。
ユリは私が欲しいもの全部持ってる」
「やさしい両親、お金、すぐれた容姿、
明るい性格……」
さらに、モネは学生時代に好きになった人は、
みんなユリを好きになってしまっていたことを話しだしました。
「何回も自分の好きな人が
ユリに落ちていく様子を見てきた」
「でも、ユリなら仕方がないって。
私がもし男だったとしても、
ユリを選ぶって自分に言い聞かせてた」
つらい過去の記憶をヒナタに淡々と語ったのでした。
◇ ◇ ◇
モネ自身もユリがとてもいい子だということを知っていたからこそ、"ユリだから仕方ない"と心の中で割り切ろうと頑張っていたのでしょう。しかし、毎回自分の好きな人が友人を好きになってしまうというのは、モネもつらかったのでは?と思いました。ただ、だからといってユリが悪いわけでもないので、当時のモネがその気持ちをうまく消化するのは、かなり難しかったのではないでしょうか。