ホテルのように落ち着く個室。家族の滞在もOK
「とよくら産後ケアハウス」は5階建ての2〜4階に個室が4つ。十分な広さのダブルベッド、食事をするテーブルと椅子、ドレッサー、シャワー&トイレなどが備わり、お父さんや上の子と一緒に滞在することも可能です。「産後は目を休めてほしい」との配慮から、テレビやパソコンを置いていないのが産後ケア施設ならでは。インテリアはヨーロッパのアンティーク調で、まるで海外のクラシックホテルのよう雰囲気で落ち着きます。
1回にある多目的ルーム。赤ちゃんのお披露目にも使用できます。
施設内には、アロマトリートメントや骨盤矯正を行なうマッサージルーム、助産師が常駐する診察室などを備えています。さらに、1階にはサロンのような多目的ルームがあり、親しい人たちをご招待することもできるのだそう。
「ご自宅に帰ると忙しい生活が始まるので、家族や友達をご招待して赤ちゃんをお披露目していただけます。リクエストがあればお食事もご用意できます」(産後ケアプランナー 豊倉華世さん) 至れり尽くせりのサービスが産後のママの心を癒してくれそうです。
三度の食事は母乳に優しい和食中心のメニュー
産後ケア施設の大きな魅力のひとつが食事。生まれたばかりの赤ちゃんとふたりきりだと、バランスのとれた食事を作る余裕はありませんが、こちらでは母乳に優しい食事を三度いただけます。オーガニック野菜など食材にもこだわり、すべてキッチンで手作り。好き嫌いやアレルギーがあれば事前に伝えておくと対応してもらえます。メニューを考えているのは「産後のお母さんたちに食事を作ってあげるのが大好き」という豊倉節子院長。母乳に優しい家庭料理を教えているのをはじめ、さまざまな教室でお母さんたちをサポートしているそう。
「抱っこひもがうまく使えないというお母さんのために、抱っこひもの使い方を教えることもあります。赤ちゃんグッズひとつでも初めての出産はわからないことだらけ。ここで育児のコツを学んで自信をつけて、その人に合わせた子育てに挑戦してほしいと思います」(豊倉節子院長)
お母さんたちは「初めての育児なので安心できた」「これから自信をもって育児ができそう」と晴れやかに自宅に戻っていくそう。まるで“第二の実家”のような存在なのかもしれません。
気になる料金はどのくらい?
「とよくら産後ケアハウス」の料金は、日帰りプランは2万円(昼食付き)。1泊2日プランが6万4800円、1週間プランが42万円(いずれも朝・昼・晩の3食付き)です。 こうした産後ケア施設は手厚いサービスに加え、保険適用外となるため、決して安い費用ではありません。でも、一部の自治体では子育て支援事業の一環として費用を補助し、正規料金よりも安く利用できる場合があるので、住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
いかがでしたか。これから出産する人はもちろん、いま育児が辛くて悩んでいる人にとっても心強い産後ケア施設。全国的に増えつつあるので要チェックです。(TEXT:妹尾香雪)