チャイルドシートの使用の義務づけは、6歳未満の幼児を対象として定められています。小さなお子さまを連れての車でのお出かけの際は、使用されていますか?「ちょっとそこまで」といったお出かけだったり、子どもが乗るのをいやがったりすると、「まぁ少しだけだし……」なんて思うこともあるのではないでしょうか?
チャイルドシートの使用率の低さ
先ほども記載した通り、6歳未満の幼児を対象にチャイルドシートの使用は義務化されており、また、違反となった場合は1点の減点とされています。ですが、警視庁・JAFの調査によると、2017年の使用率は、64.1%にとどまり、1歳未満の小さな子どものいる場合でも、87.1%という統計が出ています。
また、チャイルドシートを使用していても、シートをしっかりと車に取り付けていないケースが59.3%、ハーネス(ベルト)の締め付け不足などで子どもが正しく座れていなかったケースが51.9%という結果が。チャイルドシートを使用しないだけでなく、不適切な使用も多く見受けられました。
事故時のチャイルドシート使用とその実態
また、平成28年に自動車同乗中の事故で死傷した6歳未満の幼児のチャイルドシート使用者率は75.2%で、近年とくに伸び悩みが目立っています。
平成28年に事故を起こした車両に乗車し、死亡した6歳未満の幼児は9人。この9人のうち、7人はチャイルドシートを使用しておらず、残る2人も適切に使用していない状態でした。
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正しいチャイルドシートの使用で守れる命
子どもにいやがられたり、泣かれたりすると、「ほんの数分だし、いいか」とチャイルドシートを使用せずにシートベルトを締めさせたり、子どもを抱っこしたりするケースもあったかと思いますが、いずれについても危険性が高いと国交省は強調しています。
JAFの担当者も、チャイルドシートについて、「国の安全基準を満たした製品を、説明書通りに正しく使用してほしい」と注意を促しています。
あのとき、チャイルドシートをしっかり使用していれば……と、あとで思ってももう遅いですよね。大切な子どもたちの命を守るためには、しっかりチャイルドシートを着用して乗車させる必要があるのではないかと思います。(TEXT:東 裕子)