数日後。ぷよ子さんは、おなかの子が欲しがっていた飲み物を買って自宅の供養場所に供えました。するとまた、苦しくなかったかな、ちゃんと産めなくてごめん、という自責の念で涙があふれます。
その夜、ぷよ子さんは1つの夢を見たのです。ずぶ濡れで歩いていると雨がやみ、青空にはきれいな虹がかかっていて、小さな女の子がぷよ子さんの手を笑って握るという内容でした。目覚めると、小さな手の感触まで残っていたのです。そのときは、「もう自分は大丈夫」と感じたのですが……。
子連れの家族を見てしまい……
このとき私はまだ自宅で療養中。夫が気分転換のためドライブに連れ出してくれました。しかし外出先で、幸せそうな親子連れを見てしまったのです。「自分にはもういない」と思うと、またも悲しみで心が張り裂けそうに。
立ち直れたと思った矢先にこれです。私は、あの家族が幸せであるように願って何とかやり過ごしました。夫はどうしているか尋ねると、「気持ちを切り替えるなんて無理。悲しくていい、その悲しみを受け止めるだけ」と言っていました。
悲しくてもいい、と言われて気持ちが軽くなった私。1週間後の検診でも取り乱すことはありませんでした。職場復帰も間近に迫り、小豆(わが子)が私たちのところに来てくれたことに感謝しながら毎日を大切に生きよう、と自然にそう思えたのです。
ところがその矢先……。私は突然、大出血してしまいました。
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外出先で親子連れを見て、またも悲しみで心が揺らぐぷよ子さん。当たり前の感情ですよね。むしろ、無理に切り替えなくていいというZ夫さんの言う通りではないでしょうか。術後の経過も順調のようで、やっと本当の意味で生きる気力を取り戻しつつあるようでよかったですね。
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