予想していなかった後輩からの言葉
私は育休明けから職場で指導する立場になり、後輩の指導をしつつ、毎日のタスクをこなす日々を過ごしていました。接客業だったのでピークタイムはとても忙しく、お店のみんなで一丸となってピークタイムを乗り越えていました。
ある日、ピークタイムが始まる30分前にお店の電話が鳴りました。私の娘が通う保育園から「お熱が出たので…」とお迎え要請。いつもは余裕のあるピークタイムの配置人数がこの日に限ってギリギリの人数で、私が抜けると厳しい状態でした。
1時間お迎えを待ってもらおうか、夫にお迎えをお願いしようか私が迷っていたとき、1人の後輩が私のほうに来て、「困ったときはお互いさまです。すぐに行ってあげてください」と言い、後輩はお店のみんなとピークの配置変更を考え始めました。
私は立場上、後輩たちの先頭を走らないといけないといつも思っていたので、後輩からの言葉に一瞬なにが起こったのか理解できず.......。同時に「あっ、私はひとりで頑張る必要はないのだな」と肩の力が抜けた感覚になりました。
そして、お店のみんなにお礼を伝えてすぐに保育園へ向かうことができました。保育園へ着き、熱でぐったりしている娘を抱きひと安心。娘をすぐに病院へ連れて行きました。
立場上、私の都合で後輩に仕事を任すことは迷惑なことだといつの間にか思っていた私。この出来事をきっかけに、私はあまり話さなかったプライベートな話を後輩たちと話すようになり、後輩たちもプライベートな話を私に話してくれるようになりました。
そのおかげか私は後輩たちの得意なことや日頃考えていることなどを知ることができ、どんどん仕事を任せられるように.......。仕事もママも常にしっかりしていないといけないと考えていた私に、周りに頼るということを教えてくれた出来事でした。
ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように!
監修/助産師 松田玲子
著者:楠 かのえ
2017年生まれの女の子と2022年生まれの男の子の母。子どもたちから教わることが多い日々を過ごしている。夫とは子どもが生まれてから不穏になったが乗り越えた。お酒を飲みながらの読書が好き。