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50代から急増!水ぼうそう経験者にリスク!後遺症が出ることもある帯状疱疹を防ぐ方法は【医師解説】

最近、テレビのCMで「帯状疱疹ワクチン」の名を目にする方は多いのではないでしょうか。この帯状疱疹、実は50代から急増する病気で受診が遅れると後遺症が出ることもあるといいます。今回はこの帯状疱疹がテーマ。自身のクリニックでも帯状疱疹ワクチンの接種をおこなっている、泌尿器科医の窪田徹矢先生に聞きました。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師窪田 徹矢 先生

くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
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帯状疱疹とは?

発疹アップ

 

ピリピリとした痛みと発疹が現れます

「帯状疱疹」とはどんな病気なのでしょうか。

 

「まず、体にピリピリとした痛みが走り、その数日後、痛みがある場所に水ぶくれなどを伴う発疹が現れます。

 

発疹は片側の胴体にできやすいですが、全身に出る可能性があります。目や耳の周囲にできると結膜炎や難聴などの疾患を合併することもあります。眠れないほどの激しい痛みが生じることもあり、痛みは3~4週間続きます」。

 

後遺症が出ることも

「帯状疱疹にかかった人のうち約2割に帯状疱疹後神経痛(たいじょうほうしんごしんけいつう)という後遺症が出ることがあります。これは皮膚症状が治まった後も続く痛みで、帯状疱疹の合併症として頻度が高く出るものです。多くの場合は皮膚症状が治まれば痛みは消えますが、この後遺症が出ると初めの痛みが一度落ち着いた後に、6カ月から1年以上、痛みが継続します」(窪田先生)。

 

どんな人がなりやすい?

疲れた女性

 

乳幼児期に水ぼうそう罹患&免疫が落ちた50代以上

帯状疱疹はどんな人がなりやすいのでしょうか。

 

「基本的には、乳幼児期に水ぼうそうにかかったことがある人に発症します。水ぼうそうが治った後もウイルスは後根神経節(こうこんしんけいせつ)という場所に潜伏していて、加齢や過労、ストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが再び活性化して、帯状疱疹を発症します。

 

ストレスや免疫機能が低下したときに発症しやすいので、50代以上から増え、80歳までに1/3の人が発症するともいわれています。これまで水ぼうそうにかかったことがない人は、体内に水ぼうそうのウイルスがないため帯状疱疹は発症しません。

 

もし発症してしまったら、なるべく早く皮膚科か内科を受診しましょう。受診が遅れるとウイルスが体内で増えて、6カ月から1年以上痛みが継続する帯状疱疹後神経痛を起こしやすくなります」(窪田先生)。

 

 

帯状疱疹はどう防ぐ?

ワクチン

 

2020年、帯状疱疹に特化したワクチンが登場

帯状疱疹を防ぐ方法はあるのでしょうか。

 

「免疫が落ちているときにかかりやすいので、ストレスをためないようにする、規則正しい生活習慣を続けるといった基本的な対策はあります。

 

しかし、より確実に予防するならワクチンが効果的です。

 

これまでは、乳幼児に接種している生ワクチンの水痘ワクチンしかなかったのですが、2020年に帯状疱疹に特化したワクチン『シングリックス』が登場しました」(窪田先生)。

 

どのようなワクチンなのでしょうか。

 

「シングリックスは水痘ワクチンと比べると効果が高く、50歳以上の発症を3~5%まで減らすことが可能とされ、70歳では10%程度まで減るという臨床結果もあります。

 

シングリックスは不活化ワクチンのため2回接種で、料金は2回で4万4000円です。水痘ワクチンが1回接種で8000円前後であるのに比べて高価ですが、帯状疱疹を確実に防ぎたいという人が接種しています。帯状疱疹は人によって発疹が出る場所が違います。顔に出ることもあり、女性の場合は外出もできないなどつらい症状が出ることもあります。リスクのある方は検討していただきたいですね」(窪田先生)。

 

まとめ

4歳のときに水ぼうそう罹患&お疲れ50代の私は、まさに帯状疱疹発症予備軍。水ぼうそうは子どもながらにすごくつらかった記憶があり、これが今発症したら、かなりメンタルをやられることは必至でしょう。リスクがある方は、これをきっかけにワクチン接種を検討してみてはいかがでしょうか。

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

 

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取材・文/mido

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