わが子に会える楽しみのほうが、出産に対する恐怖よりも圧倒的に強く、「自分は痛みに強い方だから、ひょっとしたらあまり苦しまずに出産できるかもしれない」とまで考えていた私。そんな私の予定日を過ぎて出産に至るまでのエピソードをご紹介します。
予定日を過ぎるとソワソワ!
初産は時間がかかると医師から言われてはいるものの、出産予定日を過ぎてもなかなか陣痛が始まらずあせっていました。夜寝る前に「今夜こそは陣痛が来るかな?」と期待しながら眠り、陣痛が来ないまま朝が来てがっかりする、という日々の繰り返しでした。
散歩をしてみたり、陣痛が来るというジンクスを試してみたりもしましたが、変化なし。いずれ赤ちゃんは出てくるとわかっていても、なかなか気持ちを切り替えることができずに悶々としていました。
予定日から8日後の夜中に突然!
予定日から8日後の夜中。「ジョワァ」と何かがもれたような感覚で目を覚ましました。「破水かもしれない」と感じ、電話連絡してから夫の車で病院へ。
入院準備のバッグのほかに、分娩室に持っていく飲み物、ペットボトルに取り付けられるストロー付きキャップ、いきみ逃しのテニスボールを小さめのバッグに用意していたので、すぐに出発できました。持参したバスタオルのおかげで、破水で車の中がぬれずに済みました。
出産を終えて思うこと
実際の出産は、想像を超える痛みと、うまくできないいきみで必死。「こんなに痛いのなら子どもは1人でいい!」もしくは「無痛分娩がいい!」と強く思っていました。その後、吸引分娩のおかげで、なんとかわが子と対面することができました。
ところが出産後、個人差はあるかと思いますが、私の場合は痛みのことなんてすっかり忘れてしまいました。現在、出産から1年、「2人目がほしいな、次も自然分娩で」なんて考えています。
出産前は不安になりがち、出産時は必死ですが、振り返ってみるとあっという間のできごとでした。出産を控えている方は、予定日をすぎてもあせらずに、リラックスして出産のときを迎えられるといいですね。(TEXT:白木愛)