快適だったはずのフライトが…
当時3歳の長男と私で、日本へ一時帰国したときのことです。日本に向かう機内では、仮眠を取ったりテレビを見たりと、長男は快適に過ごしていました。
しかし、日本の空港着陸まで30分となり、シートベルトサインが点灯してキャビンアテンダントさんたちも着席したとき、なんと長男が号泣し始めてしまったのです。
号泣の理由は「トイレ」!?
長男は一時帰国の1カ月前にトイレトレーニングを完了し、普段は普通の下着をはいていました。しかしこの日、万が一に備えて着陸前だけおむつをはかせていたのです。
もうシートベルトサインが点灯していたため、私は「おむつにしたらいいよ」と長男に声をかけました。しかし、トイレトレーニングを終えたことを自負していた長男は、おむつで用を足すことを断固拒否。「トイレに行きたい!」と泣きわめく事態に……。
私は長男のプライドを傷つけたことに気づき、しまった!と思いましたが、時すでに遅し。結局、長男は飛行機が着陸するまで泣きながらトイレを我慢し、シートベルトサインが消えるや否や、長男と私はキャビンアテンダントさんに許可を得てトイレへ駆け込んだのでした。
私は長時間フライトを無事に乗り切ろうと、「少し前までおむつだったし、最悪おむつに用を足してもらえばいいか」と安易な考えで長男におむつをはかせ、自尊心を軽く扱ってしまいました。結果、長男を号泣させ、他の乗客にも迷惑をかける事態に……。この一件以降、自分の都合を優先して子どもたちの自尊心を傷つけぬよう、最大限に気をつけています。
著者:濱田よし/2014年イギリス生まれの長男、2018年日本生まれの長女と2021年アメリカ生まれの次女、夫の5人家族。夫の海外転勤による約10年の海外生活を経て日本に帰国。
イラスト:キヨ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年1月)