夏におこなわれる成人式
私が住んでいた地域は冬になると雪が降り、外出もままなりません。そのため、一般的には1月におこなわれる成人式を夏に開催していました。季節柄、振袖を着る人はあまりおらずフォーマルな洋装をする人が多かったように思います。私も母から譲り受けたハイブランドのワンピースを着る予定でした。
母親は私よりも身長が低いため、母親が着ると膝丈のワンピースは私が着ると膝上に。しかし、許容範囲だろうと思いあまり深く考えず、私はそのワンピースを着て成人式に参加しました。
友人のひと言の意味は…
成人式では久しぶりに会う友人も多く、会話も弾みます。ある友人と会ったとき、彼女から「そのワンピース、丈が短くない?」と言われました。私が母親のお下がりだと説明すると、彼女は「そうなんだ。丈が合っていないと思うから、座るときは気をつけてね」と言います。
私は彼女のアドバイスに軽くお礼をしたものの、「まあ、大丈夫だろう」と受け流してしまいました。そして、式典が始まる前に着席したのですが、なんだか周囲の視線が気になるのです。何かおかしいのかな……とふと足元を見ると、なんと座ったことでワンピースがずり上がり下着が見えそうになっていたのです。
ここでようやく友人が心配していた理由がわかりました。羽織るものも持っていなかったので、式典の間は必死にスカートを手で押さえていた私。一生に一度の成人式でしたが、本当に恥ずかしかったです。
母親からワンピースを譲り受けたときは、座ったときのことまで考えていませんでした。洋服はきちんと試着をして、自分の体型に合ったものを着ることが大切だと思い知らされた出来事です。
著者/匿名
作画/あさうえさい
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