金銭感覚の違う私たち
私たち夫婦は仲がよく、夫婦喧嘩はめったにしません。しかし、金銭感覚の違いについては日頃から少しだけ引っかかっていました。例えば、私は高級品に興味はないものの、時々高いランチやスイーツを食べるなど、日常で少しの贅沢をしたいタイプ。一方、夫は日頃の生活費を節約して貯金し、車などの趣味に大金を注ぎ込むタイプです。夫も私もそれぞれで貯金をしていて、金銭管理は自分でおこなうことにしています。
そんなある日、夫から「2人で使う車を買いたい」と相談が。夫は続けて「高額ではあるんだけどせっかくの買い物だし、僕が前から買いたいと思っていた車種にしたい」「ローンを組んで僕が多めに払うし、家計に支障はきたさないようにするから」と言ってきました。私は安物の車でもよかったのですが、夫は車が大好きです。そこで夫の希望を尊重しようと思い、家計のことも考えているならとOKしました。
すると車を購入したあと、夫が私のお金の使い方に口を出すようになったのです。例えば、私が仕事の昼休憩中に同僚と1000円のランチを食べに行ったことを夫に話すと、「昼食に1000円も使うなんてもったいない」などと言うように。
夫からお金の使い方を指摘されるたび、私は「自分だってあの車が欲しいって主張して高額な車を買ったくせに」と不満に思うようになりました。
住宅ローンの件で大喧嘩に
結婚して数年が経ったころ、親族からのすすめもあって私たちは一軒家を建てることに。一軒家を買うのは夫のかねてからの夢であり、夫は、たとえ高額になったとしても希望通りの家を建てたいという思いが強くあったようです。しかし、いざ住宅ローンを組もうとすると、車のローンが残っているため住宅ローンが組めないという事態に。ローンの問題だけでなく、家を建てるための頭金も必要になったため、お金をどうするか話し合うことになりました。
その際、夫から「僕は車のローンの残額を全部払うから、申し訳ないけど一軒家の頭金を君の貯金から全額払ってくれないか」と言われた私。高い車を購入したのも一軒家が高額になったのも夫の希望だったので、私は納得がいきませんでした。
私は「それなら今後はいっさい、あなたのお金の使い方を信用しないよ。あなたは趣味の物にいつも大金を使うけど、今後は趣味の物を買いたいって相談されても絶対にOKしないからね」と、不満をぶつけました。そして、それがきっかけで夫とはしばらく口を利かない状態に。夫は車も一軒家も諦められず、「お金はなんとかする」と言いつつも、解決策が見出せずにいるようでした。
その後、夫婦喧嘩中にも家の頭金の支払い期限は迫ってきて、私たちは車を売るか一軒家を諦めるかしなければならない状況になったのです。
友人に相談すると…
夫婦喧嘩が始まって数日後、私たちが金銭問題で揉めていることを、ある友人に相談してみました。すると友人は「お金の使い方を整理するために、ライフプランを専門家に相談してみたら?」と提案してくれました。私も夫もこのままでは前に進めないと感じていたので、友人のアドバイスを受け、専門家を交えたライフプラン相談会に参加することにしたのです。
その結果、第三者も交えて話すことでお互いに冷静になり、私たちはお金の問題だけでなく今後の人生について深く話し合うことができました。おかげで無事、家計に影響しないタイミングで、夫が希望する一軒家を購入できたのです。このことをきっかけに、夫婦でお金について話し合う機会が増えました。
今では夫と共有口座を運用して投資もおこなうなど、貯金を増やす工夫までできるようになりました。金銭感覚の違いによるストレスや喧嘩も、最近はとても減ったように思います。
一軒家の件で大喧嘩になったときはどうなることかと思いましたが、お互いの価値観の違いに向き合う貴重な経験になりました。せっかく自分たちが稼いだお金なので、今後も夫婦で話し合いながらストレスなく暮らしていけるよう工夫していきたいと思います。
著者/ほりえみつき
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