釣りへの興味からデビューまで
私は社会人になってから仕事一辺倒でプライベートで趣味と呼べるものが一切ありませんでした。そんな私が釣りに興味を持つきっかけとなったのが友人からの誘いです。50代半ばで早期退職を決断した私は、それまで生きがいとも言えた仕事がなくなったことで抜け殻のようになっていました。
そんな気の抜けた日々を送っている私を見かねた友人が、ある日一緒に釣りに行こうと誘ってくれたのです。幼少期に家の近くの川で小さい魚を釣ったくらいの経験しかなく、それほど興味はありませんでした。しかし、「体験すればハマる」という友人の強引な誘いで一度くらいならと渋々了承したのです。
爆釣がもたらした釣りへの興味
初心者同然だったこともあり、竿などの道具類の準備はもちろん、仕掛けの準備などもすべて友人がやってくれました。すべてお膳立てしてもらった状態で餌を付けていざ釣りのスタートです。ただ魚を釣るだけで何がそんなにおもしろいのかと内心思いながら待つこと数十分、最初のヒットが来ました。
強く糸を引っ張られる手応えに驚きアタフタしていると、少し離れた場所にいた友人の巻けと大声で叫ぶ声が耳に入ってきます。言われるがままにリールを回転させると、当然魚も釣られる物かと抵抗します。子どものころに経験したときは軽く竿を上げるだけで釣れていたので、人生初の魚との格闘に無我夢中でした。その後数分程魚と格闘した後、ついに釣り上げることができたのです。
魚についての知識はまったくなかったため、友人に見せるとマコガレイと教えてもらいました。マコガレイは東京湾では数が少なくなっているらしく、ビギナーズラックとはいえ初めてでレアものを釣れたことで大興奮です。その後もコンスタントにいろいろな魚が釣れ、終わってみれば友人と合わせて30匹以上の爆釣という結果でした。これをきっかけに私は釣りの楽しさに目覚め沼にはまっていくことになるのです。
趣味がきっかけで増えた友人
釣りの楽しみに目覚めた私は、それからというもの毎週末のように通うようになりました。とはいえ、私に釣りを教えてくれた友人は仕事をしていて、家族もいるので頻繁に誘うことはできません。そこで新たな釣り仲間を見つけるためにSNSを始めました。会社員として働いていたときは携帯は仕事の連絡手段としか考えていなかった私が、SNSで友人を探す日が来るとは思いませんでした。今では釣りサークルの仲間とLINEで情報交換をしながら釣りライフを満喫しています。
まとめ
典型的な昭和の仕事人間だった私が引退後に毎日趣味に没頭するようになるとは、働いているときは夢にも思いませんでした。もし友人が釣りに誘ってくれなければ、何もせず日々を過ごす退屈な老後を送っていたかもしれません。私に第2の人生の楽しみを教えてくれた友人には感謝の気持ちでいっぱいです。これからも何でも話せる良き友として付き合っていければと思っています。
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イラスト/sawawa
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