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5年かけてじわじわと悪化した貧血。子宮全摘を終えて思うことは… #子宮全摘記録 14

【体調不良の原因が子宮筋腫だった記録漫画 第14話】2017年に2回ほどめまいに襲われ、2019年ごろからは度々めまいが起こるようになり、婦人科に通うようになったカンノさん。2022年の冬に職場の健康診断で血液検査を受けると、貧血との診断が。かかりつけの婦人科で相談したところ、医師曰く「実は以前から小さい子宮筋腫があった」とのこと。多発性粘膜下筋腫(複数の腫瘍があり特に出血しやすいタイプの子宮筋腫)と診断されたカンノさんは大学病院を紹介してもらい、子宮全摘手術を受けることになって……。本作は長きに渡る、著者・舘乃夕華(かんのゆうか)さんの闘病記録を描いた作品です。

※子宮筋腫とは…良性の腫瘍であり、発生場所は子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)とさまざまです。1つだけでなく複数できることも。主な症状は過多月経、生理痛、腰痛、頻尿、貧血など。超音波検査やMRIで診断可能で、治療法には薬物療法や手術療法があります。

 

子宮全摘を終えて

医師の指示でレルミナ錠(子宮筋腫や子宮内膜症の治療に使われる薬)を3カ月ほど服用したのち、2023年4月に、腹腔鏡手術による子宮全摘をおこなったカンノさん。1週間ほどの入院期間を経て、予定通りに退院となりました。今回は、術後の後日談を紹介します。

 

5年かけてじわじわと悪化した貧血。子宮全摘を終えて思うことは… #子宮全摘記録 14

※hb→Hb

 

5年かけてじわじわと悪化した貧血。子宮全摘を終えて思うことは… #子宮全摘記録 14

※hb→Hb

 

5年かけてじわじわと悪化した貧血。子宮全摘を終えて思うことは… #子宮全摘記録 14

 

※入院中におもしろ動画が送られてきて思わず笑ってしまい、おなかの傷にひびいたそうです。

 

5年かけてじわじわと悪化した貧血。子宮全摘を終えて思うことは… #子宮全摘記録 14

 

術後1カ月での定期検診で「問題なし」と診断され、ようやく子宮筋腫の治療を終えたカンノさん。ずっと悩んでいためまいの症状もなくなり、以前と比べるとはるかにラクに過ごせるようになったそうです。

 

一般的に、成人女性の場合、ヘモグロビン値が「12g/dl」以下になると貧血と診断されます。しかし、人体には血中のヘモグロビンが不足すると、内臓や骨髄などに貯蔵されている鉄を使って補おうとする働きがあり、ヘモグロビン値が正常でも貧血症状が起こるケースも。これは「隠れ貧血」と呼ばれており、カンノさんの場合も、最初は「隠れ貧血」によるめまいだったのかもしれません。

 

経血量が多い場合、子宮筋腫がある可能性が考えられます。しかし、経血量は他人と比べられないため、どうしても放置しがちです。すると、カンノさんのようにじわじわと貧血が進行し、受診したときには輸血が必要なんて方もいるよう。そのため、経血量の多さや貧血症状を軽く見ず、少しでも気になったら婦人科を受診するようにしましょう。

 

また、緑に限らず、おりものの状態がいつもと異なると感じたときも要注意です。病気が隠れているケースもあるため、婦人科で相談するようにしてください。

 

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

監修/助産師 松田玲子

 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    マンガ家・イラストレーター舘乃夕華

    2004年漫画家デビュー。難病の家族の食事療法を学ぶうちに幼児の保育・食育や料理に興味を持ち飲食業界へ進む。2017年に調理師免許を取得。現在は医療機関で調理師として働きながら漫画・POPなどを続けている。

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