安心できるほど頼りになる彼
職場の先輩だった彼は、私のミスでトラブルが起きても「大丈夫、一緒に謝りに行こう!」と言ってくれるような面倒見がよく頼れる人。私にとっては憧れの存在で、彼の男らしさに魅力を感じていました。
ある日のこと。そんな頼れる彼から仕事終わりに「食事でもどう?」と誘われました。ラフな誘われ方にしては雰囲気のいいレストランに連れていってもらい戸惑ったことを覚えています。そして楽しく食事をしたあとに、突然彼から「付き合ってください」と告白が! 私も彼に好意を抱いていたので「喜んで!」と即答しました。
彼は何事にも冷静で、旅行や両親との顔合わせでも私だけでなく、周囲の人への配慮も忘れない人でした。そんな彼の姿にどんどん惹かれていき、交際をスタートしてから半年後に入籍することに。
知られざる彼の姿…!?
彼の知られざる一面が明らかになったのは、結婚してから最初の夏でした。この日、私は電柱の張り紙で、住んでいる地域で花火が上がることを知りました。ただ、帰宅し、家事をしていたらすっかり花火のことを忘れていて……。彼と夕食を食べ始めたときのこと。
「ドンッ!」と大きな音が響き渡りました。次の瞬間、彼は握っていた箸を放り投げ、慌てて机の下へ。そんな彼の行動に私は驚いてしまいました。そして、音で花火だと思い出し、私は「大丈夫? 花火だよ」と告げると、彼からは「ビックリした、大きな音は苦手なもので……」という返事が。
別の日、夜に家の近くで雷が落ちたのですが、隣で寝ていた彼が飛び起き、私は彼にしがみつかれることもありました。これまで「頼れる男性」というイメージで憧れる人だったこともあり、私は「ちょっと頼りない」とも思ってしまい、「こんな一面があるんだ」と彼の欠点に感じるようになってしまって……。
私しか知らない彼のギャップ
しかし、そんな私の考え方が変わるキッカケが。それはある休日のことでした。私はこの日、食器やスマホを落として割ってしまうスランプな日。さらに、食事の準備中に包丁で自分の手を切ってしまいました。そんなとき、彼がすぐに駆け寄ってきて手当てをしてくれて……。その後、数日間はすべての家事を彼が代行してくれたのです。
そこそこ鈍臭い私を、いつも「大丈夫!」と励ましてくれる彼。私はこのとき、彼の一面を欠点のように思っていた自分を恥ずかしく思ったのです。そして、普段見せない彼の臆病な姿を、「私しか知らない彼のギャップだ」と感じ、次第にかわいらしく思うようになりました。
私もそうですが、誰にでも欠点はあるもの。そして、お互いの短所を知っているからこそ、カバーし合い支えていくのがパートナーなんだと改めて感じました。頼りになるところもあれば、守ってあげたいと思えるそのギャップもある彼。そんな一面もいいものだなと、今夫婦生活の中で実感しています。
著者/灰ジン
イラスト/おんたま
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