消化器内科で胃カメラをすると…
繰り返す胃痛や嘔吐で不安になった私は、消化器内科を受診して胃カメラをすることに。すると先生は「とてもきれいな胃ですよ、ただほんの少し逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせいしょくどうえん)の可能性があるかな」とのことでした。
逆流性食道炎はその名のとおり、胃酸などが食道に逆流し炎症を起こす病気で、食べ過ぎなどが原因だそうです。そのため、胃酸を抑える薬を処方してもらいました。しかし、数日後にはまた胃痛と嘔吐がやってきます。「食べ過ぎたかな」と思いつつ日々を過ごしました。
別の日、慢性じんましんの薬がなくなったため、皮膚科を受診。実は胃痛や嘔吐を繰り返すようになってから、じんましんの薬があまり効かず1日に飲む薬の量を増やしていたのです。
皮膚科の先生に「最近薬が効かずかゆみが強く出るため薬の量を増やすことがある」と相談すると、「今処方しているものは1日3回飲んでも良いから自分で調整しても大丈夫」と言われました。
ただ「あまり薬が効かないようなら薬の種類や服用量を見直しましょう」ということで、いつもとは違う薬に変更したのです。しかし、かゆみは一向に改善しません。むしろ胃痛と嘔吐の頻度は増え、胃痛の程度は増して痛む時間が長くなりました。
体調不良は続き脱水症状を引き起こすほどに
定期的に通院するも皮膚科では薬の量が増えていく一方……。不安になり消化器内科や皮膚科の先生に改めて今の状況を相談しました。
消化器内科の先生には「私はもともと慢性じんましんがありますが、じんましんが胃痛に影響することはありますか」と。皮膚科の先生には「最近胃痛や嘔吐を繰り返すのですが、慢性じんましんが何か影響していますか」と。
すると、どちらの先生も「相互の影響は考えにくい」との回答。また、消化器内科の先生からは「内臓疾患でじんましんが出るのはよっぽどのことだから」との言葉も聞きました。私は「自身の免疫力が落ちているのかも」と自己完結し、そのまま日常生活を送ったのです。
そして12月。年末にかけて各種イベントで焼肉や鍋、おせちなどおいしい食べ物をたくさん食べる機会がありました。すると、数時間から半日後くらいに激しい胃痛と嘔吐が……。年始には嘔吐し過ぎて脱水症状のような状態になってしまったのです。
その日は日曜日。休日診療の病院を探すと、たまたま消化器内科が診療をおこなっていました。いつもとは違う病院ですが「点滴をしてもらおう」と思い受診することに。
黄疸が出ていた私の病名は…
病院に行く準備をしていたときからなんとなく感じていたのですが、トイレの鏡で自身の顔を見ると顔が黄色っぽくなっているではありませんか。
休日診療の病院では顔が黄色くなっていることを伝え、尿検査とエコーの検査、点滴を受けました。
そして休日診療の先生の診断は「胆石(たんせき)」。「詳しいことはしっかり調べないといけないが、胆石がどこかに詰まっているのではないか」というのです。「近くの大きな病院に電話したからすぐに行きなさい」と手配してくれ、紹介状を持って受診。
MRIを撮って判明した病名は「総胆管結石(そうたんかんけっせき)」でした。総胆管とは、肝臓や胆のうから出る胆汁を十二指腸に届ける管のこと。その総胆管に胆石が詰まっていたのです。
食事をしなければ胆汁が出ないため痛みが和らぎ、食事をして胆汁が出ると管の間をプカプカ浮いていた胆石が排水溝のフタのように総胆管の出口をふさいで痛みが出たり嘔吐していたりしたという仕組みです。
もしかしたら胆のう摘出も考えられるということで、さらに大きな病院へ行くことをすすめられました。その後祝日が重なり、入院予定の病院を受診したのは胆石とわかってから3日目のこと。すぐに入院で総胆管に詰まっている胆石を取る手術となりました。
まとめ
入院した病院の先生によると、胆石になりやすい人の特徴は4Fと言われているのだとか。「Fatty:太っている、Forty:40歳以降、Female:女性、Fertile:たくさん出産した」です。私が該当するのは「太っている・女性」という点で、どちらかというと胆石になるには「まだ早い」とのこと。
総胆管結石の治療は「内視鏡的十二指腸乳頭括約筋切開術(ないしきょうてきじゅうにしちょうにゅうとうかつやくきんせっかいじゅつ)」で、内視鏡で胆石を取って終了。3泊4日の入院でした。今思えばじんましんが悪化するなど体からいろいろなサインが出ていたのですが、「まだ38歳だし」と思っていたことが病気を見つけられなかった原因なのかもしれません。とはいえ、原因がわかって治療できホッとしました。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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著者:佐藤きみ
8歳の女の子を育てるママライター。年々健康問題が起きて、健康への取り組みを意識せざる得ない状況。ウソのような本当にあった体験談を紹介します。