ふらつきや鈍痛に苦しむ
20代のころの私は、毎月の生理の際めまいやおなかの鈍痛などがありながらも、毎日の仕事で精一杯で自分の体調を考えている余裕はありませんでした。生理への知識も浅く、生理がきたときのために温める物や薬を持ち歩くことも考えていなかったのです。そのため、生理期間はめまいや鈍痛などにただただ耐える日々でした。
あるとき、仕事中に生理がきてしまいました。仕事をしなければいけないけれど、めまいや生理痛で仕事に集中できない……。そう思っていたとき、職場の先輩の女性が、私の姿を見て察してくれたのでしょう、「大丈夫?」「水分補給をして休んでいて」とやさしく声をかけてくれました。
一緒に仕事をしている人たちに対して悪いなと思いながらも、私は休憩室のソファーで横になって休ませてもらうことに。少し体調は回復し、その日はなんとか最低限の仕事をこなせました。
温かい気づかい
仕事で忙しい中気づかってもらったことにありがたさと申し訳なさもあった私。そのため、後日私はその先輩に思い切って生理の相談をしてみることにしました。
先輩は「若いのに大変ね」「私も出産してから数年間はそうだったのよ」と理解を示してくれました。先輩は子育てをしながら働いており、産後に生理痛を強く感じるようになったのだとか。そして、つらいときは無理をしてはいけないことや、体を温めると痛みが和らぐかもとアドバイスをしてくれたのです。
その後も、私が突然の生理にナプキンを持っていなかった際は、ナプキンを貸してくれたり、体を冷やさないようにと温かいお茶を入れてくれたりと、彼女に助けられる場面が多くありました。仕事の面でもさまざまな知識やスキルを教えてくれ、私にとっては尊敬できる憧れの先輩に。面倒見がよかったため、周囲の人たちからも信頼されていました。
自分も先輩を見習うように
そんな先輩と過ごすうちに、いつしか私の中で「いつも助けられてばかりではなく、私も誰かをフォローできる人になりたい」と思うようになりました。そして、女性の上司に提案して、いつ誰でも使えるように会社の女子トイレに予備のナプキンを置いてもらうように。
すると、女性スタッフから好評で、「いざというときに安心」と喜んでもらえました。夜勤もある職場だったので、誰もおらずお店もやっていない夜に突然生理がきたときに安心してナプキンを使えたようです。
その先輩は私よりも先に職場を退職しましたが、彼女からは多くのことを学びました。私も彼女のように、生理のこと以外でも周りの人たちを思いやれる人間になりたいと思っています。生理に関係なくても、誰かがつらそうにしていたらためらわずに「大丈夫?」と声をかけられるようになりたいです。
著者/光丘月乃
イラスト/おんたま
監修/助産師 松田玲子
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