トモさんの母親はトモさんの意思やカノコちゃんと遊ぶことを否定し、自分に従わせようとします。
カノコちゃんの家に遊びに行ったとき、「家に帰りたくない。カノコちゃんの家の子どもになりたい」と泣いてしまったトモさん。
カノコちゃんのママは、トモさんの家の状況を察し「簡単にうちの子にはなれないのよ。でも、いつでもココにおいで」とやさしく言ってくれました。
「今日はうちで晩ごはん食べていかない?」と誘われ、カノコちゃんの家で夕食を食べることになったトモさん。
カノコちゃんとごはんを食べる時間が幸せで、トモさんは「この家の子どもになりたい」と心から思いました。
しかし、晩御飯を食べ始めてすぐに、チャイムが鳴って……?!
怒った母親が突然友だちの家に上がり込んできて
カノコちゃんの家に押し入り「何勝手に食べてんの?」と言うトモさんの母親。
「アンタが晩ごはん作らないせいで、弟が腹空かせてんだけど! 早く帰ってごはん作ってよ!」
トモさんを殴る母親を見て、カノコちゃんのママは、「虐待ですよ」と語気を強めて注意します。
しかし母親は、勝手に窓を開けて「誘拐ー! 誘拐ー! やめてほしかったら、トモを返して!」と大声で叫んだのです。
常軌を逸した母親の行動に唖然としたカノコちゃんのママは、
「もうカノコと遊ばないで。関わらないで。絶交して」
「もうこんな変な親子に付き合ってられない……!」
と涙を流しながらトモさんに伝えます。
カノコちゃんからも絶交を宣言され、トモさんは涙ながらに家に連れて帰られたのでした。
トモさんのほんのささやかな幸せな時間を奪い、カノコちゃん親子にまで迷惑行為をした母親。
自分で食事を作らず、おなかを空かせた息子を家に残し、わざわざ人の家に押しかけ、トモさんを家に連れ戻して夕食を作らせようとすることも、勝手に人の家に上がり込んで叫ぶことも、もはや異常としか言いようがありません。
カノコちゃんのママは、娘や自分に危害が及ぶ可能性を考えて、苦渋の決断をしたのでしょう。
人の家庭に立ち入ることは簡単ではありませんが、虐待を目にしたら、都道府県が設置している福祉事務所や児童相談所に通報する義務があります。
このときカノコちゃんのママがすぐに通報してくれていれば、すぐにトモさんが保護されたかもしれませんね。
<「虐待かも?」と思ったら>
すぐに児童相談所に通告、相談ができる全国共通の番号は「189(いちはやく)」(児童相談所虐待対応ダイヤル)です。匿名で通告、相談もできます。通話料は無料です。
尾持トモさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。