電車の中で立っている妊婦さんを見かけたとき、みなさんは妊婦さんに座席をゆずりますか?また、自分が妊婦だったとき、「今日はゆずってもらえたらうれしいな」と思う日もあったかもしれません。しかし、「席をゆずってください」と座っている人に言うわけにもいかないし、「どうぞ」と妊婦さんに声をかけるには勇気がいるという人も中にはいらっしゃるでしょう。そんな需要と供給を満たすために新しい実験が始まりました。
「&HAND/アンドハンド」プロジェクトとは?
「&HAND/アンドハンド」プロジェクトを手がける「アンドハンド」プロジェクトチームは、「やさしさから やさしさが生まれる社会」の実現に向けて、さまざまな活動をしている団体です。
「&HAND」は、LINEなどを活用し、身体・精神的な不安や困難を抱えた人と、手助けをしたい人をマッチングし、具体的な行動につなげるサポートを提案しています。今回、その「&HAND」が、妊婦向けの新しい実験を開始することとなりました。
「#LINEで席ゆずり実験」とは?
大日本印刷株式会社、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)、LINE株式会社は、「アンドハンド」プロジェクトチームと協働し、2017年12月11日(月)~15日(金)の5日間、東京メトロ銀座線の最後尾車両内で、席に座りたい妊婦の方と席をゆずりたい周囲の乗客をつなぐ「&HAND」の実証実験を実施することを発表しました。
この実証実験では、妊婦が電車で座りたいときに、LINEで「&HAND」の公式アカウントへ発信すると、公式アカウントはその意思を周囲にいる実験参加者(サポーター)へ伝えます。そして、サポーターも同様に、公式アカウントを通じて応答し、座席位置などを伝え、妊婦へ席をゆずることができるというもの。
いつ・どこでおこなわれるの?
実証実験が実施されるのは、期間中の10時台~15時台、「上野駅→表参道駅」「渋谷駅→上野駅」の区間で運行される列車のうち8本の最後尾車両。乗客はあらかじめ「&HAND」のLINEアカウントを「友だち登録」し、サポーターとして登録することで、座席に座りたい妊婦からのメッセージが届く仕組みとなっています。(※「&HAND」のLINEアカウントは、11月下旬以降に開設予定)
このプロジェクトが気になる方は、「#LINEで席ゆずり実験」や公式ツイッター「@ANDHAND_project」で検索すると詳細をチェックすることができますよ。
電車内で自分の近くに妊婦さんがいたとき、自ら進んで声をかけて席を譲れたら、それがいちばんなのかもしれません。ただ、現実はなかなかうまくいかないことも多いですよね。「アンドハンド」プロジェクトチームのような取り組みが広まり、席をゆずってあげたい!困っていれば助けてあげたい!と思う人が増えていくとうれしいですね。(TEXT:東 裕子)
※参考:「&HAND / アンドハンド」