こんにちは、助産院ばぶばぶ・院長のHISAKOです。夕方になると赤ちゃんが不機嫌になったり、グズグズしたりなんてことありませんか。これは一般的に「黄昏泣き」(たそがれ泣き)、または「コリック」といいます。今日はこの夕方の赤ちゃんのグズグズについてお話しします。
たそがれ泣きはいつごろはじまる?
たそがれ泣きは、生後2カ月ぐらいから始まって、6カ月ぐらいにおさまってくる子が多いようです。体内時計でもあるみたいに、毎日だいたい同じ時間帯の同じタイミングでグズり、おなかが空いたかな?おむつかな?暑いのかな寒いのかな?と、いろいろ対処してみるけれど泣き止んでくれないので、不機嫌の理由がわからずママは途方に暮れてしまいます。
たそがれ泣きのメカニズムとは?
たそがれ泣きはなぜ起きるのでしょう。睡眠と覚醒の切り替えや、呼吸や消化吸収、心拍動など、無意識下で働いて、私たちの体をコントロールしている自律神経の切り替えが赤ちゃんは不安定なため。また、生後2~3カ月の赤ちゃんは、新生児のころよりも一度にたくさんのおっぱいやミルクが飲めるようになるけれど、まだ寝返りもじょうずにできないので、おなかにガスがたまりやすく、苦しくなる。このようにもいわれていますが、実は現在ではまだくわしいメカニズムは解明されていません。
少なくとも、赤ちゃんの深刻な特性ではないので心配しないでくださいね。
ママの不安が影響していることも
母乳で育てておられるママは、午前中は調子よくおっぱいが出ることが多いです。夕方から夜にかけて、張りを感じなくなり、スカスカになってきて、吸わせても吸わせても赤ちゃんがグズることがあり、おっぱいが枯れてしまったような不安におそわれます。
夕方は、ママにも1日の疲れが出てくるので、午前中に比べるとおっぱいの分泌量が減ることも。それでも赤ちゃんの体重が順調に増えて、おしっこがちゃんと出ているようならミルクを足す必要はありません。1回に飲める量が少ないなら、こまめに少量ずつを飲ませてあげましょう。
外に出て気分転換してみたり、だっこしてスクワットしてみたり、いろいろ試してもダメ……無理に泣きやませようとすると、 かえって逆効果のこともあります。
ママが不安定になれば赤ちゃんにその感情が伝染して悪循環になってしまうので、ママはどーんとかまえて「そういう時期だね、しょうがないね〜」と腹をくくって見守ってあげることがいちばんの解決策かもしれませんね。
著者:助産院ばぶばぶ院長 助産師HISAKO
総合病院小児科・産婦人科・NICU病棟勤務を経て、地域での助産師活動・出張専門『助産院ばぶばぶ』を開業。2006年には来院ケアも可能な「助産院ばぶばぶ」をオープン。2014年10人目出産し、ママたちに元気と勇気をおすそ分けすべく母乳育児支援や講演活動、書籍出版など多岐にわたって活動中。