キラキラした先輩と目立たない球児
私の出身校は何度も甲子園出場を決めている、地元でも有名な高校です。野球部の先輩たちは超イケメン揃いで、女子たちの憧れの的。
特にモテモテだったのはキャプテンで、大勢の女子と同じように、私もイケメンでスポーツ万能で勤勉な野球部のキャプテンが大好きでした。しかし、「抜け駆け厳禁」という暗黙の掟を破ることはできず、ただ遠くから応援する日々を送っていました。
そんなある日、野球部の別の先輩から「君に話がある男がいるからここで待ってて」と、グランド脇に呼ばれた私。
「もしかして憧れの先輩だったりして!」と妄想をかきたてていると……現れたのは、ちょっと太めの体型をした生徒。
これまで野球部のすべての試合を観戦してきた私が「誰?」と思うくらい、影が薄めで印象にない男子でした。
彼の告白を断って数年後…思いがけない展開に
彼から「ずっと好きでした。付き合ってください」と言われ、先輩一筋だった私は「ごめんなさい」と断りました。そして迎えた先輩の卒業式。卒業後、憧れの先輩は野球を続けたいという理由で、環境のいい大学に進学し、その後は社会人野球を始めたそうです。
一方、告白してくれた彼の進路はわからないままでした。
そして、高校卒業から数年が過ぎて青春時代の記憶が薄れてきたある日、外資系企業からスカウトされたという男性が、私と同じ部署に配属されることになりました。どうやら、この男性が新たに私の直属の上司となるようです。
その男性が社員全員に向けて自己紹介をしたのですが、私は彼の名前を聞いて驚きを隠せませんでした。なんと……彼は、高校時代に私がお付き合いを断った、あの男子だったのです!
高校時代はぽっちゃり体型でキャッチャーをしていて、特に目立つこともなく、ごくごく普通の球児だった彼。まさか高校卒業から数年後になって再会するとは思いもしませんでした。しかも、もともと長身だった彼は今では細身のイケメンになっていて、バリバリ仕事もできる人。
高校時代に告白をお断りした件も、私自身のことも忘れていてほしいと願いながら顔を伏せていると、彼から「あのときはどうも。懐かしい思い出だね」と声をかけられ、周りの社員から怪しまれることに。
とはいえ、高校時代のことは今では昔話です。彼とは不思議な縁があったと思い、気持ち新たに彼と向き合っています。
著者/落合久美子
イラスト/sawawa
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