同居スタート
息子の婚約者は、小さいときに両親が離婚して父親に引き取られ、その後に来た継母とうまくいかなかったのだとか。私を本当の母親だと思いたいと言ってくれたのです。そんなふうに慕われたら、うれしいですよね。もちろん息子も大喜びで、3人での同居が始まりました。
「母さん、料理は母さんに任せたいって彼女が……。いいかな?」と突然息子から言われて、私は少し驚きました。「別にいいけど、あんたはお嫁さんの手料理を食べたいんじゃない?」
ところが彼女は、自分はあまり料理が得意ではないらしく、「お義母さんの料理って料亭みたいで本当においしいので」と言うのです。
そんなふうに言われたら断れない、と快諾した私。お嫁さんは、「お義母さんに料理をお任せするんだから、他の家事は私がします!」と宣言したのですが……。
嫁の本性があらわに!?
しかし、彼女は何日たっても掃除や洗濯をまったくしないのです。それとなく聞いても、洗濯はもっとたまってからだとか食器は夜にまとめて洗うだとか、のらりくらりかわされる始末。結局は我慢できなくなった私がやることに……。
おまけに、彼女は家事を私に任せてほぼ毎日ランチへお出かけ。夜も友だちと飲み会だとかで、出張や残業続きの息子が気付かないのをいいことにやりたい放題なのです。大和撫子だったはずの彼女は、次第に横柄で身勝手な本性を隠そうともしなくなりました。
「お義母さん、和食だけじゃなくてたまには洋食にしてもらえません? レパートリー少ないですよね?」なんてことも平気で口にします。私は内心イラついていましたが、新婚なのに多忙な息子に嫁のことで心配をかけたり嫌な思いをさせたりするのはやめようと、グッと我慢していました。
堪忍袋の緒がプチン!
そんなある日。珍しく早く帰宅できた息子も一緒に3人で夕食をすることに。私は息子の好きなブリの煮付けを用意しました。すると彼女が……。
「お義母さん、また和食ですか? 私の話を聞いてもくれないんですね。それどころか、これはブリ? 私、嫌いなのに……」などという、わがまま発言を連発したのです。
これには息子も「せっかく作ってくれたんだから、食べてみれば? おいしいって」とたしなめたのですが、彼女は逆ギレ。「嫌だって言っているのに無理に食べろって、私への嫌がらせ?」
私は静かに反論しました。「私の料理を食べたくないなら、自分の好きなものを作るなり買うなりしなさいね」と言うと、なんと彼女は子どものように泣きだしたのです。
彼女の泣き落としにコロッとだまされる息子……。女運が悪いというより見る目がないのかしら、と私はこっそりため息をつきました。嫁の本性に全然気付いていないのです。
暴露タイム!
「あのね、私いろいろ調べさせてもらったの。あなたの日常生活のこと」と、私は彼女に向き直りました。
すると彼女は急にオタオタし始めました。「それって個人情報じゃない! 後をつけたの?」。しかし息子はここに来て目が覚めた様子。「お前さ、母さんがやり過ぎたとしても、後ろめたいことがなければ、調べられても問題ないよな?」
すると、しどろもどろ具合がさらにアップ。そんな自分の妻を目の当たりにして、息子は私に説明を求めてきたので、洗いざらい暴露してやることに。
「炊事洗濯家事全般、一切しないで私に丸投げ。そのくせ、料理は何を作っても文句しか言わない。調査会社に依頼したら、もうビックリ。独身のふりをして合コンに出かけては男と遊んでいたのよ」
さらにさらに、それだけではありませんでした。
「彼女の狙いはこの家だったらしいの。乗っ取り計画を男に自慢していたんだから。証言もちゃんとある」
息子の決断
「そうか。俺はやっぱり女運が悪かったんだ……。俺、離婚するよ……」
彼女は、さんざん言い訳を重ねた挙句、自分でボロを出し、すべてが明るみに。着の身着のままで追い出されたのでした。
その後、息子は彼女に慰謝料を請求し、正式に離婚。落ち込んでもいましたが、仕事に精を出すことにしたようです。
「母さん、悪かったな……」と反省する息子。私も、まだまだ人生これからだと笑い飛ばしてやりました。「あんたの見る目のなさは、今に始まったことじゃないからね。でもいずれは、きっと『この人だ!』って思えるパートナーに出会えるわよ」
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新婚早々に同居を願い出た妻……。裏の計画があったのですね。家を乗っ取られる前に判明してよかったです。そしていつか、本当に息子さんを愛してくれる女性と出会えるといいですね。
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