気をつけていたのに…
私には2歳の娘がいます。夫と私は意見をはっきり言うタイプのため、結婚前にもたまに喧嘩をしていましたが、出産後は慣れない育児や睡眠不足、育児の方針の違いなどさまざまなことが重なり、お互いに言い合うことが一気に増えました。そんな中、私はネットで「赤ちゃんは言葉がわからなくても、夫婦喧嘩でストレスを感じる」という記事を見つけます。その後夫とも話し合い、娘の前では大声で喧嘩をしないように気をつけようと約束。
しかし、娘が2歳になったころ。夫も私も仕事が繁忙期でぐったりしていたある日の夜のことです。リビングに脱ぎ捨ててあった夫の靴下ですべって転倒してしまった私は、仕事の忙しさでイライラしていたこともあり、「いいかげんにしてよ!」と夫に大声で怒鳴ってしまいました。ソファで寝そべっていた夫も私の言い方にカチンときたのか、「娘の前で大きな声出すなよ!」と、私よりもさらに大きな声で怒鳴り返してきました。するとリビングでひとり遊びをしていた娘が、私と夫に笑顔で抱きついてきたのです。
娘の様子を見て冷静になった私たちは、いったん喧嘩をやめることに。その日、娘は普段より夜泣きが多く、数時間おきに起きてきました……。
「私たちの激しい言い合いが影響しているのかも」と思った私。翌朝、私と娘とは別の部屋で寝ていた夫に、娘の夜泣きのことを伝えました。それから、「大きな声で喧嘩してしまって、娘も怖かっただろうね……」と2人で反省します。それから、「娘に抱きつかれたとき、正気に戻ったんだよね」と話す夫。私自身も娘の笑顔を見たときに冷静に戻れたことを思い出しました。そこで私は「どうしても気持ちが抑えられないときは、娘の笑顔を思い出そう」と提案。そして、起きてきた娘に「ごめんね」と謝り抱きしめました。
気をつけようと言っていたにも関わらず、娘の前で激しく喧嘩をしてしまった私と夫。喧嘩に発展しないよう、納得できなくてもお互いの話をしっかり最後まで聞き、価値観が違って当たり前という気持ちを持って接することが必要だと痛感しました。今回の出来事をきっかけに、再度夫婦のあり方を話し合い、育児の方針や家事の分担についても見直すことに。さらに夫の仕事の繁忙期には祖父母に家事を手伝ってもらうなど、対策も立てました。子どもの前ではできるだけ喧嘩しないよう、再度注意するきっかけとなった出来事です。
作画/ひのっしー
著者:はますまなこ
人見知りをまったくしない元気いっぱいの2歳の女の子を育てる母。初めての育児に戸惑いながらも、夫と協力しながら家族3人で毎日楽しく過ごしている。