強面の男性外国人が…
生後10カ月になり動きたい盛りの娘は、抱っこひもを嫌がります。ある日、電車で出かける予定があり、仕方なく抱っこひもを使って出かけることに。行きの電車はご機嫌だった娘に安心しましたが、帰りは娘も疲れがたまっていたのか、電車に乗った途端ぐずりだしてしまいます。抱っこひもを付けたまま立ってあやしても、ぐずりはヒートアップするばかり。電車内は混雑しており、時折迷惑そうに他の乗客から目線を送られます。特に気になったのは、私の目の前の座席で本を読む強面の外国人男性。娘の泣き声が迷惑なのか、かなり険しい顔をしています。混雑しているので車両を移動することもできず、その外国人に怯えながら降車駅を今か今かと待っていました。すると唐突に「Hey!」と声がし、恐る恐る外国人男性のほうを向くと、こちらに話しかけてきたようで目が合ってしまいました。「英語は話せないし、何か言われたらどうしよう……。怒られる!?」とビクビクしていましたが、娘を見た外国人男性はなんと笑顔で英語の歌を歌い始めたのです! 最初はきょとんとしていた娘ですが、みるみるご機嫌に。心なしか周りの乗客も穏やかな表情になったような気がして、私の気持ちも落ち着いたのでした。
その後も外国人男性が娘をあやしてくれ、電車を降りる際も笑顔で手を振ってくれたのです。そんな対応にとてもうれしくなったと同時に、ノリノリで歌を歌ってくれる強面外国人に思わずギャップ萌えしてしまった出来事でした。
作画/Pappayappa
著者:高田絵里
生後10カ月の娘を育てる20代のママ。娘が生後7カ月のときに復職。夫は残業で帰宅時間が遅く、平日はほぼワンオペ。子どもを寝かしつけた後に、自分へのご褒美で食べるスイーツが大好き。