玄関から数メートルの間に長男が行方不明に
行き先は、いつも徒歩で利用している近くのコンビニです。安全対策として、いつも歩いている道を通ることや交通ルールを守ること、知らない人にはついていかないことを長男と何度も約束しました。
また、先に出発した夫が、当時住んでいたマンションの前の通りで待ち、長男にばれないようについていくことにしました。結果、夫婦のどちらかが必ず見守れるようにしていたのにも関わらず、玄関を出てからマンションの前の道に行くまでの間に、長男を見失ってしまったのです。
長男行方不明から2時間後に無事に保護
長男がいなくなったと気づいてすぐ、先回りしていた夫と合流し、必死で長男を探し始めました。警察にも捜索していただき、警察犬を出動させようとしたところで、長男は見つかりました。
長男がいなくなってから2時間。一気に体の力が抜けたのを覚えています。
どんなにか不安な思いをしているだろうと心配しながら迎えに行った私たちをよそに、駆け寄ってきた長男のひと言目は「ぼく、パトカーのったよ！」でした。興奮しながら目をキラキラさせて言う長男に、不安や寂しさといった様子は少しも感じられず、むしろ自信に満ちあふれていたのです。
長男行方不明からの学びと反省点
長男は、家から2.5kmほど離れたところで保護されました。長男が行こうとしていたコンビニは今まで車でしか行ったことのないコンビニで、長男は最初から私たちが予想していた道と反対の方向へ歩き出していたのです。
長男が夫のいる通りまで出て、夫が長男を確認するまで、私が見届けるべきだったと深く反省しています。また、出かけるときには必ずGPSを持たせること、目的地とルートに関して親子でズレがないか確認することも、このときの学びとなりました。
この日の出来事は、私たち親子にとって貴重な経験となりました。このときは、長男が無事に保護されたからよかったものの、大きな事故や事件に巻き込まれた可能性もあります。これからは、安全対策を万全にした状態で、長男の自信につながる経験をたくさんさせてあげたいと思っています。
著者：木山みのり／2018年生まれの男児と2020年生まれの男児のママ。長男はASD。小中高の教員免許（国語）を保有。自分と家族との時間を大切にするためにシンプルライフを追求中。趣味の読書で月に20冊の本を読む。
イラスト：まげよ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています（回答時期：2024年5月）
