見知らぬ女性の言葉
娘を必死に追いかけ、なんとか捕まえた私。娘は席に戻るのを嫌がり、床に寝そべって泣き喚き始めました。
すでに周囲の目が気になっていた私。「もうすぐアイス来るからね~」などと言いながら娘を抱きかかえてなだめすかしていました。
すると、60代くらいの女性がつかつかとこちらへ近づいてきたのです……!
その女性は少しきつめの口調で「この子、おいくつ?」と娘の年齢を聞いてきました。怒られる……と思い、「に、2歳です……」と震えながらも声を絞り出した私。
すると、女性は目尻を下げ、「5歳くらいには落ち着きますよ。今が大変な時期よね、うちの娘も、孫もそうだったからわかるわぁ。うるさいなんて思わないから、安心してね」と言ってくださったのです。
女性との話が終わるころに、娘のアイスが運ばれてきました。娘は泣いておなかが空いたのか、その後は黙々と食べてくれていたのでほっと胸をなでおろしました。
気分転換にファミレスへ来たのですが、まさかあんなあたたかい言葉をもらえるとは思いませんでした。たしかに今は毎日大変ですが、あの女性の言葉を信じてがんばろうと思います。
イラスト/きりぷち
著者:山本みなみ
0歳と2歳の天真爛漫な娘とわんぱくな息子を育てながら福祉職に従事するワーママ。趣味はYouTubeを見ること。晩酌が大好きで週1は旦那と飲んでいます。