どうしてこれを選んだの…?
義父はどうやら息子にクリスマスプレゼントを持ってきてくれたようで、息子は大きな袋を見て大はしゃぎ。私も何を用意してくれているのか知らなかったので、袋の中身が気になりました。
開けてみると、中から国民的アニメのキャラクターで、紫色のトゲトゲとしたフォルムのぬいぐるみが出てきました。え? まだ1歳にもなってない息子に、なんでこのキャラクターを選んだんだろう? 息子にはこのアニメを見せていないので、もちろんこのキャラクターが好きだと義父に伝えたことはないはずです……。プレゼントしてくれる気持ちはありがたいけれど、一体どうして……? と不思議に思っていると、義父が「これ面白いだろ、俺が好きだから買った」とひと言。息子へのプレゼントに、自分が欲しい物……!? とビックリ。もちろん、純粋に息子が喜ぶと思って選んでくれたのかもしれませんが……。
息子はまだ小さいし、それが何なのか理解していない感じ。義父には申し訳ないのですが、少し気になっているようではあるものの、あまり喜んではいませんでした。そしてすぐに興味を失い、遊ぼうとしなくなり……。貰い物なのでどうしようか悩みましたが、ひとまず棚にしまって、もっと大きくなったころに「息子くんが0歳のときに、おじいちゃんがプレゼントしてくれたんだよ」と言って渡すことにしました。そのぬいぐるみに罪はありませんが、息子へのプレゼントにはやはり、息子が喜びそうな物を贈ってほしかったのが本音です。
この件があったことで、誕生日や二度目のクリスマスは、夫が息子と義父を連れてプレゼントを買いに行ってくれるようになり、息子も喜んでくれています。自分の好みだけで選ぶのではなく、贈る相手がどんな物なら喜んでくれるのかリサーチすることも大切だと改めて感じた出来事です。ただ、プレゼントをクリスマス当日に息子へ直接渡そうとしてくれる、孫を思う義父の気持ちは、とてもありがたいと思いました。
作画/さくら
著者:佐藤 かよ
2歳の男の子と0歳の女の子を必死に育てている母。趣味は子どもと公園巡りをすること。