簡単には元には戻らないらしい
肺炎の治療が順調に進んでくると、1週間ごとにX線検査を受けて経過観察をするようになりました。そして、肺炎と診断されてから1カ月後のX線検査で、肺炎の影はすっかりなくなり、完治と医者に告げられました。しかしそのときの私の体の状態は、完治したとは思えないくらいせきがまだ出る状態。さらに右胸に痛みがありました。くしゃみ、笑う、深呼吸をするだけでちくちくと胸に痛みが走り、息苦しいのです。
その症状を医師に相談すると、「あなたがかかったのは、ただの風邪じゃないんだよ。肺炎だよ。ひと昔前までは必ず入院しなければ治らなかった病気だよ。そう簡単に元の体には戻らないよ。ゆっくり自分の体と相談して無理に動かないように」と言われました。ちなみに右胸は骨にも特に異常はないとのことでした。
いつ発作が起きるかわからないつらさ
完治と告げられてから3週間ほどで胸の痛みは自然と消えていき、ひと安心。しかし、せきはなお続く毎日でした。せきをする回数は減っているものの、発作が起きると激しくせき込んでしまい、最終的に嘔吐(おうと)するまでになってしまいます。
この発作は突然起きるので、外出先でせき込むことが怖くて、極力外出を控えるように……。また、夜中にせき込むとまったく眠れなくなり、寝不足の状態で朝を迎えボーッとしたまま1日を過ごすこともあります。
花粉症や黄砂の影響もあるのかもしれませんが、家でも外でもとにかくマスクが欠かせず、医師に相談しても「後遺症の1つでしょう」とのことで、以前から処方してもらっているせき止めの薬を忘れず飲んでくださいと言われるだけでした。
義理の母の場合
そんな折、義理の母から自分も40代で肺炎になり大変な思いをしたという話を聞きました。義母の場合は、肺炎と診断された直後から1カ月は入院して療養する予定だったけれど、夫ひとりでは子どもの世話が回らなくなり、無理矢理2週間で退院させられたのだそうです。自宅に戻ってからは家族に気をつかってもらうものの、ゆっくりはできずにせきは半年くらい続いたのだとか。
肺炎が完治しても体の不調が続き、肺炎前の体に戻ったと認識できたのは、肺炎になってから1年後だったということです。義母は、だから私にも無理はしてほしくないと電話をくれるたびに気をつかってくれます。年齢を重ねるたびに傷の治りが遅くなりように、病気も完治したとはいえ、元の体に戻るのには時間がかかるのだなと思いました。
まとめ
ただの風邪だと思い、受診した病院で思いがけず肺炎と診断されてから2カ月。原因もわからないまま肺炎となり、その影響がこんなにも長引いて、体が思うように動かなくなるとは思いませんでした。そして、最初の段階で入院してしっかり治せばよかったなと後悔しています。自分は動けるから入院しなくても大丈夫と思わず、医者に入院が必要だと言われたら、素直に受け入れて全力で治療に専念するべきだと思いました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
イラスト/sawawa
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著者:徳 衿唯
最近夫が「サウナー」になり、誘われるのでついていったある場所で「ロウリュウ」を体験。サウナの醍醐味を体感し、「サウナー」一歩手前な専業主婦。