義父の不倫相手の娘の自分が、今でも義姉を苦しめ続けていることを知り、今後もお店で働いていいのか悩むはるかさん。
しかし、同じお店で働くスタッフ・ふうかちゃんはその考えを真っ向から否定してくれました。
「私もはるかさんに出会ってなかったら義姉のようになっていた」
はるかちゃんがそう話す理由は5年前、はるかさんとふうかちゃんが出会ったころにありました。
当時、おなかが空いても食べ物を買うお金がなく、はるかさんを頼ってお店を訪れていたふうかちゃん。
体にはあざがあり、「親に心配なんかされてない」と話す彼女の様子が気になったはるかさんは、お店でパンを食べていかないかと提案します。
はるかさんが考案した試作品のパンを口にしたふうかちゃん。
その目からは、自然と涙があふれました。
そんなふうかちゃんの自宅では、絶望的な現実が待ち受けていたのです。
「あの女に似てダメな子ね」
ふうかちゃんとの血のつながりがない継母は、ふうかちゃんが帰るや否やいきなり食器を投げつけました。
「今何時だと思ってんの? なんてだらしない子。あんたって本当にあの女に似てダメな子ね」
恐怖に怯えるふうかちゃんを気にも留めず、暴言を吐きます。
対して、実子である弟は溺愛しているよう。そんな家庭環境にあったふうかちゃんは、はるかさんと過ごす時間が唯一の救いとなっていたのでした。
両親や継母からの愛情を受けていないふうかちゃんは、はるかさんのやさしさがたまらなくうれしく、心地よかったのかもしれません。
他人が家庭環境自体を変えることは難しいかもしれませんが、どんな子に対しても心の支えとなるような接し方を心がけたいものですね。
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