料理もお茶も私の仕事
夫と結婚する前、後の夫となる彼と同棲することになりました。同棲してから毎日の食事の準備や片付けは私の仕事。大好きな彼と一緒にいられることがうれしく、私の作った料理を彼が毎日「おいしい!」と食べてくれるので、私は「同棲してよかった」と感じていました。
ただ、ひとつ疑問に感じることがありました。それは、彼は絶対にキッチンに入らないということ。自分で取りにいけばいいのに、「お茶ちょうだい」と言ってきたり、スーパーで買ってきた食材を冷蔵庫に入れることすら私頼み。
まったくキッチンに入ろうとしない彼を不思議に思いましたが、同棲してすぐは彼のお世話ができることがうれしく、あまり気にしていませんでした。
どうしてキッチンに入らないの?
同棲生活に慣れてくると、キッチンに入ろうとしない彼に対してだんだんと疑問を持つようになりました。私がどれだけ疲れていると言っても、眠そうにしていても、食器洗いなどキッチンの片付けを代わってくれないのです。
ある日、食器を洗っていると彼が「いつもありがとうね。俺はキッチンに入れないから」と言いました。もちろん、私が彼に対して「キッチンに入らないで」と言ったことは一度もありません。私は、どうして彼がキッチンに入れないのかまったくわかりませんでした。
話を聞いてみると、彼の中で「キッチンは私の領域だから入ったらダメ」というルールを設けていた様子。彼は、自分がキッチンに入ると私が嫌がると思い込んでおり、あえてキッチンに入らないようにしていたのです。彼が自分自身に強いていた「キッチンに入ったらダメ」のルールにはとても驚いてしまいました。
彼の謎ルールは母親の影響?
どうして彼がそんな謎ルールを設けていたのだろうと考えてみると、彼の家庭環境にあると気が付きました。彼のお母さんは料理をするのが好きで、以前「キッチンに他の人が入るのはあまり好きではない」と言っていたのです。自分の両親を見た彼が「キッチンに男の人が入ったらダメなんだ」と思い込んだのも納得できました。
そして、私はすぐに彼に「キッチンに入ってもいいよ、私は気にならないし、むしろ家事の手伝いをしてほしい」と伝えたのでした。
彼が「俺はキッチンに入れないから」と言ったときは、本当にびっくりしました。そして、どうして今までキッチンに入ろうとせず小さな用事でも私に頼んでいたのか謎が解けてスッキリしました。
結婚した今は、夫も普通にキッチンに入るようになり、家事も手伝ってくれています。
著者/やん子
イラスト/sawawa
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!