や、やめてー!
息子が学校から帰ってきたのですが、目に涙を浮かべなから「先生が、この作文は発表しないほうがいいかもねって言ってた……」と落ち込んだ様子で話しました。一生懸命書いたのにそんなこと言うなんて、かわいそうだ!とイラッとしながらも、冷静に「ママに作文読ませてくれる?」と言って読ませてもらうことに。すると作文には、『お母さんは夜ごはんのお片づけが終わってお風呂に入ったあと、とてもおいしそうにビールを飲みながらテレビを見ています。僕はおいしそうにビールを飲んでいるお母さんが大好きです。酔っ払ってくると抱っこして! と言ってきて、とてもかわいいです』と私の醜態が書かれていて、思わず驚愕してしまいました。
息子がこんなお母さんを「かわいい」と思ってくれていることはとてもうれしかったのですが、確かにみんなの前で発表されるのは恥ずかしいと思い、「お母さんのことを書いてくれてすごくうれしかったし、とてもじょうずに書けてるけど、お母さんのかわいいところは2人だけの内緒にしてほしいな」と言って、別の内容を書いてもらうことに。子どもは親のことをよく見ているんだと思い、息子の前ではもう少ししっかりしようと心に決めた出来事です。
作画/赤身まぐろ
著者:堂本 晴
一児の母。体験談を中心に執筆している。