更年期ダイエットは「食べて痩せる」
ダイエットで一番てっとり早いのが、食事量を減らすこと。たしかに摂取するカロリーが減れば脂肪が燃焼して痩せていきますが、過度に食べないダイエットは必要な栄養素が不足して体調を崩す恐れがあります。
更年期太りを解消するのに必要な筋肉が痩せて締まりのない脂肪だけが残ったり、更年期の女性ホルモン低下による骨粗しょう症へのリスクが高まったりすることも……。更年期のダイエットは食べないのではなく、必要なものをしっかり食べて痩せることが最重要課題なんです!
筋肉量を増やす「たんぱく質」
年齢を重ねると筋肉量が低下。筋肉が減ってしまうと脂肪が燃えにくくなり、代謝も悪くなって太りやすくなってしまいます。
その筋肉を作るもとになるのがたんぱく質です。ゆで卵やチーズ、豆腐などが手軽に食べられるたんぱく源ですが、脂質が気になるならメインデッシュに鶏のささ身肉や胸肉を使った料理を取り入れるのがおすすめです。
骨を元気にする「カルシウム、ビタミンD・K」
更年期になり女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、骨を壊す破骨細胞が増えて、骨を作る骨芽細胞の働きが追いつかなくなり、骨がもろくなっていきます。ダイエット=脂肪のイメージですが、骨もダイエットに密接な関係があるのです。
骨は代謝臓器と呼ばれ、腎臓や糖の代謝、血管などと関係し、骨を元気にすることで動脈硬化が予防でき、シワもできにくくなり、姿勢も良くなり、元気に歩くこともできます。ダイエットで目標の体重まで下げられたとしても、肌はシワシワ、元気もない……ではダイエット成功とは言えません。骨に必要なカルシウム、ビタミンD、ビタミンKを意識して食べましょう。
動脈硬化を促進する悪玉コレステロールを下げる「食物繊維」
閉経後の女性の血液中では、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、中性脂肪が増加し、逆にHDL(善玉)コレステロールは減少します。これは動脈硬化を促進し、心臓や血管に悪影響を与えます。
野菜に含まれる食物繊維には、コレステロールの吸収を抑えてくれる働きがあります。毎食の食事で意識して食物繊維を多く含む野菜(ブロッコリー、キャベツなど)、海藻、きのこ、こんにゃくなどをとりましょう。
年齢が上がるにつれ、体調のリカバリー力が低下してきます。無理なダイエットは骨や血管、そして肌の潤いなど、後々までダメージを引きずることになりかねません。更年期に必要な食材を積極的に取り入れながら食事量をコントロールしていきましょう。
まとめ
ダイエットだけではなく、健康維持も気になってくる更年期世代。食事ダイエットは健康維持にも役立つので、ぜひ健康的でおいしいダイエットレシピを始めてみてはいかがでしょうか?
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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取材・文/井上裕紀子
読モを経て、ファッション誌、情報誌などのフリーライターへ。しわ、肝斑、たるみ、更年期太りと苦しい戦いを続けつつも、その先にいったい何があるのか見えない迷える五十路女子。