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彼女を実家の寿司屋に招待したら…その場で別れを告げられた→数年後、彼女と再会すると!?

僕が以前交際していた女性とのお話です。かわいく周囲からも人気があった彼女。そんな彼女にプロポーズをし、僕の両親に紹介しようと実家へ帰った際、なんと僕は彼女から振られてしまいました。理由は「僕の実家が映えないから」。僕の両親は昔ながらの寿司屋を営んでおり、彼女から「こんなオンボロの店なんて映えない! 別れる!」と言われてしまったのです。

彼女の中では「味」<「映え」!

飲食店のコンサルティングをおこなう会社で働いていた僕は、「ある夢」を叶えるため仕事に励んでいました。仕事にやりがいを感じ、充実した日々。そんな僕は、仕事だけでなく私生活のほうも順調でした。付き合っていた彼女に、そろそろプロポーズしたいと考えていたのです。

 

ただ、彼女に少しばかり気になるところも。それは、彼女が「SNSに夢中になりすぎている」こと。デートに行っても旅行に行ってもいつも僕のことはおかまいなし。スマホでパシャパシャ周囲の写真を撮り、写真加工アプリを使い、あーでもないこーでもないと長時間悩み、SNSに写真をアップ。

 

そのため飲食店に行く際は、彼女は料理の味よりSNS映えを一番気にしていました。僕はどちらかというと映えよりも味を楽しみたいタイプのため、僕が行ってみたかったお店に行った際は、彼女から「全然オシャレじゃない!」と文句を言われることもあったのです。

 

一世一代のプロポーズ! 結果は…

それでも、彼女のことは好きだったので「別れたい」とは思いませんでした。

 

このまま僕と結婚してくれたとしたら……結婚生活を送るうちにSNSのことなど気にならなくなるだろうと思っていたのです。そして僕は彼女にプロポーズを決行! 彼女はうれしそうに快諾してくれました。

 

それから1週間後。僕は自分の両親に彼女を紹介するため、両親が営む寿司屋へ。母は朝から浮かれて店の前を何度もホウキで掃除し、父は朝早くから市場へ行って最高のネタを仕入れてきてくれました。

 

そんななかで彼女とふたりで両親が経営する寿司屋に着いたのですが……彼女は店の前から動きません。「緊張しているのかな?」と思っていると……?

 

彼女がいきなり「何よこのボロい店!」と激怒! たしかにウチの寿司屋は店構えが古びているものの……まさかそんなことを言われるとは思っておらず。彼女の発言にただただ驚いてしまいました。

 

まさかの理由で彼女との関係は終わりへ

僕は「たしかにちょっと店はボロいけど、味は最高なんだよ!」と彼女に伝えました。けれど彼女は「味なんてどうでもいいの! 問題なのは写真で映えるかどうかでしょ?」と言います。

 

僕は「将来的には実家の寿司屋を継ぎたいと思っている」ということを、このとき彼女に伝えていました。彼女はそのことを思い出したのか、「こんなボロい寿司屋を継ぎたいと思っているとか、冗談やめてよ!」と怒りがエスカレート。

 

実家の店をコテンパンに言われてショックを受けた僕でしたが、必死に彼女をなだめようとしました。しかし彼女の態度は変わりません。それどころか……なんと「無理! 別れる!」とその場で彼女から言われてしまったのです。

 

そして彼女はその場から去っていきました。残された僕は呆然。まさか「実家の店がボロいから」という理由で、彼女から振られるなんて思いもしませんでした。

 

仕事を辞め、実家は取り壊され…

彼女と連絡が取れなくなってから3年が経ちました。結婚を考えていた彼女から振られたショックでしばらく立ち直れなかった僕ですが、数年経ちようやく気持ちを切り替えることができたのです。そんななかで僕の生活にはいくつか変化が。まず僕は勤めていた会社を辞め、新しい場所で働くことに。

 

そして、父は実家の寿司屋を閉める決心をし、土地を売ることにしました。この寿司屋は僕が育った場所でもあり、取り壊されるときは寂しい気持ちでいっぱいでした。

 

声の主はまさかの人物!?

僕が新しく働き始めたのは料亭です。仕事のためお店にきていると、なんだか店内で騒がしい声が。

 

「何だろう」と思い店内を見回すと、なんと騒ぎの中心にいたのは……あのときの彼女! 彼女は料亭のあちこちをスマホで撮影していたのです。他のお客様の迷惑とならないよう、料理以外のお店の中などは撮影禁止になっています。しかし、従業員が「他の方の迷惑になりますので……」と声をかけても彼女はしらんぷりです。

 

そのため、僕が彼女に近寄り「やめろよ。店とお客様に迷惑だろう」と口にすると……彼女は「なんであんたがこんなところにいるの?」と驚いた様子でした。しかし、すぐに「そういえば、あのオンボロ寿司屋なくなってたわね」とニヤリと口元を歪めて言います。

 

その様子に彼女の「悪意」を感じました。

 

だから僕は彼女に、実家の寿司屋は決して経営難で閉めたわけではないことを伝えました。実は、以前からビル建設のために土地を売ってほしいとお願いされており、タイミングを見て、お店を閉め取り壊すことにしたのです。

 

そしてそのタイミングとは、この料亭のオープンの目途が立つころ。この料亭は僕が経営をしているお店なのです。父が料理を担当、母は女将として働いています。そう、僕の「ある夢」とは、自分のお店を持ち、家族と一緒に働くことだったのです。

 

お店を継ぎ、寿司屋で「夢を叶える」ということはできませんでしたが、別のかたちで僕は夢を叶えたのです。

 

まさかの事実を知った彼女は!?

僕の言葉に驚愕する彼女。しかし、すぐにまたニヤリと笑って「じゃあ、今からまた付き合ってあげてもいいわよ」と、信じられない言葉を言い放ちました。

 

「今、付き合っている彼氏がいるけど、しょせんサラリーマン。経営者のほうが格上だし、また付き合ってあげるわ」と言いながら僕に擦り寄ってきます。

 

そんな彼女に僕は「お断りするよ」とハッキリ伝えました。このときの僕はすでに彼女に恋心を一切抱いていませんでしたし、何より、別の女性と結婚をしていたからです。

 

そこで僕は彼女を制止しようとしていた従業員……つまりは僕の妻を彼女に紹介したのでした。

 

僕の言葉に彼女は「そ、そんな……」と言葉を失い……。そのまま逃げるように店を後にしました。その後、彼女は撮影禁止だったはずのお店の様子を自身のSNSにアップ。すると、「撮影禁止の場所で写真を撮る最低なやつ」とか「迷惑系だ」と大炎上。SNS閉鎖に追い込まれたようです。

 

一方の僕は、夢だったお店経営ができ、大好きな家族と一緒に働くことができて、幸せを感じています。

 

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