夫の様子がおかしい…
最近やたら出張だ残業だと家に帰らないことが多くなった夫。嫌な予感を何度も振り払いましたが、いよいよ疑いが募り……。ついに私は、夫が寝ている間に彼のスマホを見てしまったのです。するとやはり、知らない女性との親密なメッセージが盛りだくさん。彼女への貢ぎ物のため、多額の借金をしていることまで発覚したのです。
翌朝、不倫と借金について問い詰めた私。すると、逆ギレして会社に出かけた夫が、その夜になんと浮気相手を連れて帰宅したのです。
「バレたならもういい。お前は農業だ育児だと貧乏くさいんだよ。女なら、こいつみたいに若くてきれいなほうが良いに決まっている。しかも彼女、大企業の社長令嬢なんだ。農家とはわけが違う。俺も婿養子になれば次期社長にしてくれるって話なんだよ。親権もいらないから、お前は子どもを連れて出て行ってほしい」
私は驚くやらあきれるやら。5歳にして悟った娘に至っては、あまりに無責任で人でなしの父親のことを見限ったようで、「ママと行く」と即決したようです。娘が納得しているなら私の選択肢も1つ。
「そう。じゃあ、荷物をまとめましょう」
引っ越し先はタワマン
こうして家を出た私と娘は、しばらく実家に居候した後、高級タワマンを購入。元手は私の隠し貯金でした。
実は私、出産後は父の農家を手伝いつつ、余った土地の有効活用に成功し、資産運用で大金を稼ぐようになっていたのです。農業をバカにする夫には話す気にならず、言いだせないでいたのが逆によかったです。離婚することになるとは思ってもみませんでしたが、結果オーライだと思いました。
浮気夫とも縁が切れ、母娘で仲良くやっていこうと前を向いていたある日……。なんと元夫が、私と娘のタワマンの前に現れ、土下座をし始めたのです。
「許してくれ! 一時の気の迷いだったんだ……。俺、あいつの借金を肩代わりするハメになって……。社長令嬢っていうのもウソだった! それにお前だって、義父さんが大地主だってことを黙っていただろ? なあ、娘のためにもやり直そう。それで借金返済を助けてくれよ」
その後のてん末
私は、あまりの身勝手さに二の句も継げません。浮気相手がどんな人で、借金をいくら抱えていようと、もう私にも娘にも関係のないことなのですから……。
私は、「残念だけれど、やり直す気はゼロよ。不倫の慰謝料や養育費は請求しないであげるから、とっとと私たちの前から消えて」と静かに告げました。
その後、借金返済に追われていた元夫がどうなったのかはよく知りません。一方の私はというと、娘とのタワマン暮らしを楽しみつつ、実家の農業にも本格的に参加することに。娘も自分たちの畑でおいしい野菜が育つのを見るのが好きなようで、両親も大喜び。娘のことを第一に考えながら、親孝行をしつつ、充実した毎日を送っています。
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突然妻と幼い娘を追い出し、玉の輿を狙った元夫は、自業自得のてん末を迎えたようですね。地道に家業を手伝いつつ資産運用をしていた彼女は、「賢い」のひと言ではないでしょうか。
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