夫のまさかのトラブル対応
施設看護師として数年経ち、三女が3歳のころに異動になり、配属されたのがデイサービスでした。デイサービスなので夜勤はなく、大体定時で帰れるのですが、月に2、3回仕事が終わってから事業所の会議があり、遅くなる日は夫が晩ごはんを作ってくれて、子どもたちと先にごはんを食べています。
その日も会議で遅くなりました。仕事を終えて、帰る前に携帯を見たら、夫からの着信が何件も……。また、メッセージも来ていて、「三女がやけどした!」と書いてあり、私は青ざめました。
慌てて夫に電話すると、三女はどうやら味噌汁をズボンにこぼした様子。熱いのと驚いたのとで三女は大泣きしたようですが、熱々だったわけではなく、大事には至らなかったと聞いて安心しました。
けれどもよくよく話を聞くと、「子どもの大泣き+やけど」という事態に夫はパニックになり、そしてどうしたら良いのかわからず私に電話してきたことがわかりました。電話をする間にも味噌汁がかかった三女の脚を冷やしてほしかったと思いましたが、幸い上の娘たちが「パパ、冷やさないと!」と言って手伝ってくれて、夫も冷静になれたようです。
今まで家族が体調不良になったりけがをしたりすると、夫は決まって「ママに診てもらえ」とすべて私に押し付けてきました。今回の三女のやけどですぐに動くことができなかったこと、普段から自分は関係ないと私に任せ切っていたことを夫は反省したようです。ほんの少しですが、絆創膏や湿布を貼るなど、子どもたちの手当てをしてくれるようになりました。なにごとも経験は大事だなと感じた出来事でした。
※やけどは初期の対応と治療が大切です。もし子どもがやけどをしたときは、すぐに10分以上冷やしてください。熱湯が服の上からかかった場合は脱がさずに服の上から冷やしましょう。また、全身や画面、片脚などやけどが広範囲にわたるときは救急車を呼ぶか、至急受診しましょう。
著者:上野初奈
3人の娘の母です。日中はデイサービスの看護師として働いています。猫が大好きです。