泣き止まない息子に、保健師さんが…
健診の待合室で「お口あ〜ん怖いよ〜!」と泣き続ける息子を必死でなだめる私のもとに、ベテランの雰囲気がある保健師さんが近づいてきました。「ぼく~、いつまで泣いてるの~?」「他の子はみんな終わっちゃったよ。ぼくみたいに泣いてる子いないよ」と声をかけました。言葉こそやさしいものの、その目はまったく笑っていません。保健師さんから「早くしてくれない?」という無言の圧力を感じて、私はタジタジ。「お母さんも、ただ見てないでちゃんと声掛けしなきゃ」「いつもこんなに泣くの?」と私にも伝えてきます。申し訳ないからなんとかしないといけないと思いながらも、泣き暴れる息子にお手上げ状態。すると、保健師さんが「終わらないじゃない……困るわぁ」とぼそっと聞こえるように言うのです! まさかの態度に私は落ち込んでしまいました。
するとそこへ、歯科医師さんが登場! どうやら待合室の様子を察した先生が、診察室から出てきてくれたようです。先生は「お待たせ~!」と明るい笑顔で息子に近づき、「いつもと違うところでびっくりしちゃったね」とやさしく話しかけてくれました。さらに私にも、「お母さん、時間は気にしなくていいからね。お子さんのペースでしようね」とやさしいひと言。先生の言葉を聞いて、保健師さんは少し気まずそうな顔に。息子は先生の笑顔に影響されたのか、「頑張る!」と言ってくれたのです! 診察中も先生と歯科助手さんが「じょうずにお口開けてるね」「よく磨けてる! お父さんお母さん、毎日歯磨き頑張ってくれてますね!」とたくさん褒めてくれました。2人の神対応に思わず涙が滲みました。
保健師さんからの心無い発言に落ち込みましたが、歯科医師さんと歯科助手さんに励まされたようでうれしい出来事でした。私自身も、あの2人のような前向きな言葉を息子にかけてあげたいと思います。
著者:海田なみ/30代・主婦。6歳と4歳の男の子の母。趣味はキャンプと野球観戦。数年ぶりにヨガを再開したら、体の硬さにがくぜん。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年6月)