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卒乳と断乳どっちがいい? 知っておきたい自己流断乳のリスク

この記事では、助産院ばぶばぶのHISAKOさんが、自己流断乳のリスクについてお話しします。自己流断乳をして困るのは実はママのほう。残乳貯留によるおっぱいのしこりや張りが起こる可能性について教えてくれました。

断乳のイメージ

 

こんにちは、助産院ばぶばぶのHISAKOです。

 

「断乳したら寝てくれるようになるって聞いたから」
「断乳したら食事をちゃんと食べるようになるんでしょ?」
「断乳したら自立するらしいから」

 

断乳を決めた理由で上記3つの諸説はよく聞く話です。しかし、このようなことで断乳をしてしまってもいいのかについてお話しします。

 

もしかしたら断乳しても平気かも!?

1日に5回以上おっぱいをほしがるような段階の子は1歳を過ぎていても、2歳になっていても、まだまだおっぱい以外の『心の安定剤』を持っていないことを意味します。
 

授乳回数が減ってきていても1日に2回以上飲んでいるような場合には、おっぱい側は卒乳に向けての自然のフェイドアウトが始まっていないことが多いです。

 

昔みたいにおっぱいが張らなくなったし、おっぱいのサイズもなんだか落ちついてきたし、もうくわえてるだけで出てないんじゃないだろうか?断乳してもいける気がする……とママが感じていても、乳腺房内に母乳が残留していることは多々あります。断乳したら即、母乳生産がストップするわけではありません。

 

 

自己流断乳で困るのは実はママ

子ども側から「もう飲みません」という意思をもっておっぱいから離れていく自然卒乳の場合は、乳腺組織はナチュラルに萎んでいくのでなんの負担もかかりません。
 

ですが、授乳回数が2回以上のママ主体のすべての『断乳』で、ジワジワと作られたおっぱいを放置すれば、それはイコール、乳管内に母乳が溜まったままだということです。

 

母乳に含まれる水分は母体に吸収されますが、母乳成分そのものは吸収されないので、その後のおっぱいを甘く見ていると危険だと思います。実際、自己流断乳後1~2年してからいきなりおっぱいが張ってきて、痛みが出てきたり、しこりを発見したり、ジワ~っと母乳が出てきたりすることもあります。


残乳貯留によるしこりや張りを見つけたとき、断乳後ずいぶん経過していても乳腺開通が持続していれば、ケアは可能ですが、乳口が萎縮して完全に閉じてしまっていると助産師としてはどうしてあげることもできません。

 

 

だから、どのような形であれ、あなたのそのやめ方が『卒乳』ではなく『断乳』なら、準備期間をちゃんと持って、助産師に診てもらいながら無理なくおっぱいバイバイをされたほうが安心かなぁ……と思います。

 


総合病院小児科・産婦人科・NICU病棟勤務を経て、地域での助産師活動・出張専門助産院を開業。2006年には来院ケアも可能な「助産院ばぶばぶ」をオープン。2016年に11人目を出産し、ママたちに元気と勇気をおすそ分けすべく母乳育児支援や講演活動、書籍出版など多岐にわたって活動中。

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