モンブランの意味は「栗」じゃない！気になる「マロン」と「モンブラン」の使い分け

「マロンとモンブラン」の違いが気になる季節といえば、栗を使ったスイーツが出回る秋頃でしょうか。旬の栗を使ったスイーツや、モンブランケーキがケーキ屋さんのショーケースを彩りますね。

 

では、「マロン」と「モンブラン」は、どんな使い分けをするのかチェックしてみましょう

 

「マロン」を辞書で調べると、『【マロン【(フランス)marron】】栗。また、栗色。』と記載されています。

 

「モンブラン」を辞書で調べると、『【モン‐ブラン【Mont Blanc】 】《白い山の意》フランス・イタリア国境にある、アルプス山脈の最高峰。標高4810メートル。1786年にパッカールとバルマが初登頂。北麓のシャモニーが登山基地。イタリア語名モンテビアンコ。』

 

『ゆでた栗 (くり) の裏ごしを山形に絞り出し、上を泡立てた生クリームで飾ったケーキ。』とも記載されています。

 

「マロン」はみなさんの想像通り栗という意味ですが、「モンブラン」は栗という意味ではありません。

 

▲ヤオコー「イタリア栗のモンブラン」

 

スイーツの「モンブラン」の印象は、圧倒的に「栗を使ったケーキ」と思っている方が多いと思います。
「モンブラン」という名前のケーキになったのは、辞書に記載されている白い山「モン‐ブラン（白い山の意）」から。

 

つまり、モンブランは「栗」ではなく「山（ドーム型）のケーキ」です。

 

▲ヤオコー「イタリア栗のモンブラン」

 

ヤオコーで買ったスイーツ「イタリア栗のモンブラン」は、「イタリア栗の栗」ではなく「イタリア栗の山型ケーキ」ということになりますね。

 

アルプス山脈の最高峰『モン‐ブラン』 はフランス・イタリア国境にあります。
イタリアは栗の産地でもあり、ヤオコーのスイーツのように「イタリア栗」を使ったモンブランケーキがあります。

 

季節限定でシャトレーゼからも「イタリア栗のモンブラン」が登場していました。また、不二家もイタリア栗を使ったスイーツを販売（2022年10月時点）していました。

 

 

 

 

秋になると、イタリア栗をホイップクリームに混ぜて、ドーム型のケーキ（モンブラン）にしたスイーツが大量に出回ったことから、「モンブラン＝栗」という印象が強くなったと思われます。

 

▲ヤオコー「イタリア栗のモンブラン」

 

我が家は全員「モンブラン＝栗」「マロン＝栗」という認識ですが、モンブランとマロンの違いは答えられませんでした（汗）。

 

 

九州のソウルフードアイス「ブラックモンブラン（竹下製菓：佐賀県）」は、栗を使ったアイスではありません。

 

 

 

 

アルプス山脈の最高峰「モンブラン山」を目の前に眺めたときに感じた、「この真っ白い雪山にチョコレートをかけて食べたらさぞ美味しいだろう」との思いを、佐賀に戻って商品化したものが「ブラックモンブラン」です。

 

▲竹下製菓「ブラックモンブラン」

 

竹下製菓「ブラックモンブラン」のモンブランは山が由来です。

 

マロンは栗。
モンブランは山、ドーム型のケーキ。

 

イタリア栗を使ったモンブランが爆発的な人気ケーキとなった今、栗（マロン）以外を使ったモンブランを販売すると「栗の味がしない！」という問い合わせが増えそうですよね……。

 

もちろん、栗以外を使ったモンブランも存在します。
銀座コージーコーナー「レモンブラン（瀬戸内レモン）」や、シャトレーゼ「北海道産マスカルポーネのレモンチーズモンブラン」などはドーム型のケーキ（モンブラン）です。

 

マロンとモンブランの正しい使い分けを知ってしまうと、商品名や原材料をチェックする楽しさも出てくるかもしれません。
家族に「モンブランは栗という意味じゃないよ」と教えたくなりますね。