こんにちは、助産院ばぶばぶのHISAKOです。1歳児の食事。座らせようにものけぞって怒り狂い、食べ物を投げつけ、大惨事。食事の時間は悪夢の時間です。そこで、1歳児の歩き食べについてお話しします。
食事のマナーよりも大切なこと
調べてみると1歳児の歩き食べを容認する記述ってほとんどないんですね。基本的に生活習慣はきっちり教えるべきという意見が多くビックリしました。
1歳は自分の足で歩けるようになり、いろんなことに興味が湧いてくる時期です。あれもこれも気になる、その好奇心を軸に元気に成長して行きます。
食事は、おいしく楽しい時間だということを教えてあげることが最初の『食育』です。しかってばかりいると、食べることへの興味を持たなくなってしまうかもしれません。「こぼさず食べる」「残さず食べる」「座って行儀よく食べる」食事の基本的マナーは、「食べることは楽しくてうれしいこと」を学んでからでは遅いでしょうか?
しからずに楽しい食事をしよう
力ずくで座らせるより、パパママが行儀よく座り、笑顔で会話しながら食事する姿を子どもに見せることが、長期的に考えたときには効果的なのではないかとわたしは思います。当たり前の食事風景をさりげなく観察しながら、彼らはやがて、大人の行動をマネするようになります。
あせるママの気持ちもわかりますが、ひとつのことに集中する能力が未熟な1歳児を無理に座らせようとしたって、うまくいくはずがありません。結局思うようにいかなくてイライラするだけですね。
だから1歳の間は、子どもが楽しんでくれるのなら少々のことはOK。『楽しい食事』を最優先にしましょう! 長い人生、そんなに焦ってしつけなくても大丈夫です。
時期が来れば行儀よく食べるようになる
育児支援の視点からいうと、追いかけながら食べさせるのは遊び食べになるからダメという説が根強いようですが、11人の子どもを育て、11通りの1歳児との食事タイムを経験してきたわたしの経験的意見でいうと、追いかけ遊び食べもOK!!
だってうちの子、ママが眉間にしわを寄せなくても時期が来れば全員行儀よく食べるようになりましたよ。2歳半を過ぎるとママの言っていることがきちんと理解できるようになって、ガミガミ言わなくても自然に座って食べるようになります。
総合病院小児科・産婦人科・NICU病棟勤務を経て、地域での助産師活動・出張専門助産院を開業。2006年には来院ケアも可能な「助産院ばぶばぶ」をオープン。2016年に11人目を出産し、ママたちに元気と勇気をおすそ分けすべく母乳育児支援や講演活動、書籍出版など多岐にわたって活動中。