「拘束はできません」転落防止用ベルトもダメ?問題は山積みに #預金資産ゼロの父が倒れた話 150
「預金資産ゼロの父が倒れた話」第150話。2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、お父さんが倒れたときの話を描いたマンガを紹介します。
エェコさんのお父さんは脳の病気で倒れ、リハビリ院に入院。記憶力低下が顕著で預金も資産もない状態だったので、生活保護を申請して支給金を受けることに。紆余曲折の果て、別の病院に移るも精神不安定で暴れるようになり、鎮静剤を打たねばならない状況に……。車椅子にベルトで固定されながら病棟の廊下を放浪しているお父さんの姿を見て、ショックを受けるエェコさん。さらに数日後、お父さんの実家の家財処分を進め、残ったのは段ボール箱2つ。切ない気持ちになりました。
その後、固形食を受け付けなくなったお父さんは半流動食へと移行し、再びリハビリ院に戻ることに。リハビリ院では紙おむつをズラして服を濡らしてしまうようになり、これまで週1だった洗濯交換が週3に増加。4回目の呼び出しがきて、エェコさんの体力・時間・精神は限界到達。出費を覚悟で洗濯業者に頼むことにしたものの、罪悪感の波に襲われたエェコさん。心苦しい中、半月が過ぎて容態を聞きに行くと、頻尿になったほか、注意散漫で半流動食すらほぼ食べず、マスクの下でよだれが止まらないのだとか。さらに、点滴が必要なほど血圧が低下する日もあり、要介護度も上がりそうな予感大。1カ月後、自転車で家から30分の場所にある介護施設が受け入れOKの表明を出してくれ、泣くほど感謝! ところが、入居に際して行われる面談で久々に顔を合わせたお父さんは、ボサボサの髪にひげ面、ガリガリに痩せていて別人のよう。突然大勢集まる場に連れてこられて困惑し、状況を理解できないまま、ろれつの回らない舌で「いいようにしてくれ」と、ひと言を残して退出してしまいました。ショックで何も話せなかったエェコさんは、涙をこらえるのが精いっぱい。何カ月も会えなかった分、衝撃は大きく、つらい事実を突きつけられた気持ちでした。
ショックでぼう然としていたエェコさんをよそに、リハビリ院と介護施設のスタッフさんたちは、食事・トイレ・転落防止策・てんかん発作の対応など次々と課題を列挙。対処法を考えてくれました。入所するなら介護度の結果の判明後が良いということになり、施設やサービスの説明に移ったのですが……。
「病院」じゃないんです
転居先の施設は、実際は生活支援が中心の「住居型有料老人ホーム」。施設自体が介護をするわけではなく、外部から介護専門のヘルパーさんを呼んで対応してもらうシステムなのだとか。
とはいえスタッフさんは24時間待機し、体調不良の際は提携病院が対応可能なのだとか。ただ最大の問題は、転落防止の柵や固定ベルトを使用できないこと。法改正で、このような施設では「拘束」に当たる行為が不可となったのだそうです。「絶対に転落しないと約束はできない」と言われてしまいました……。
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施設の詳細を聞いて、いろいろなことがわかってきたエェコさん。放浪癖のあるお父さんに、固定ベルトや柵は必須アイテムだったのですが、病院では可でも施設では使用不可なのだとか。確実に転落を防止できないというのは仕方がないことかもしれませんが、心配は募りますよね。
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