突然の「いつもありがとう」に不信感
家族の時間をあまり取れなくなってしまい、夫も申し訳なさそうにしていたのです。私は、3歳と0歳の手のかかる子どもたちをひとりで見るのは大変でしたが、仕事なら仕方ないと思っていました。
そんなある夜、夫が誕生日でも記念日でもない日に「いつもありがとう」と言って、私に花を買って上機嫌で帰宅したのです。ドラマでよく見る何かやましいことがある男性の行動に、「そんなベタなことある?」と思いながら、夫が何かを隠していると感じました。
そして、夫がお風呂に入っているときに、携帯電話に何通も立て続けに通知が来ているのが目に入ってしまいました。見るつもりはありませんでしたが、「今日も楽しかったね! ブスな奥さんのところに帰らないといけないのかわいそう」と、見ず知らずの女性から私を侮辱するような言葉と、「大好き」などの甘いメッセージが次々と……。
私はこのとき初めて夫の不倫を知り、衝撃ではありましたが、悲しみも怒りも通り越して呆れてしまいました。あまりにベタな不倫の発覚に笑いすら込み上げてきました。裏切られたことよりも、残業と偽り不貞行為をしていた夫が子どもたちに触れることが何よりも嫌だった私は、それからすぐに離婚を切り出しました。夫は不倫などしていないといったんは否定しましたが、私の決意が揺るがないと諦めた様子で、無事に離婚しました。
子どもがいないときに、信じていた夫が不倫をしていたら、立ち直れないほど落ち込んでいたかもしれませんが、何よりも子どもが大切な母になってからだったので、すぐに離婚を決断したのだと思います。子どもにとっては唯一の父親。考え方は人それぞれですが、子どものことを二の次三の次にされるなら、かえって子どもたちがかわいそうだと思い、シングルマザーになりました。今は、子どもたちと毎日楽しい生活を送ることができています。
著者:相原 理子/20代・女性・シングルマザー。2歳差の子ども2人を育てる母。家事と育児に奮闘中。
イラスト:きょこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年10月)