ママ友の子がスーパーで商品を…
とある土曜日のことです。うちに遊びに来る約束をしたママ友。午前11時ごろに4歳と2歳の子どもたち2人を預かり、1時間後にママ友が自身の皮膚科受診を済ませてから合流することに。
お昼が近いため、私は自分の2歳の息子とママ友の子どもの3人を連れてお昼ごはんを買いにスーパーへ行きました。「好きなごはんを選んでいいよー」と言うと、子どもたちは大喜び! お弁当コーナーで好きなごはんを選びはじめました。
しかし、子どもたちの様子を気にしつつ、そばにあるお菓子コーナーで私がお菓子を選んでいたら、急にガシャン! とプラスチックの容器が落ちる音が聞こえました。ん? と思い音がしたほうを見ると、連れてきていた4歳のお姉ちゃんが手をすべらせ、ラーメンの入った容器を床に落としてしまったのです。すると2歳の弟くんが、こぼれた麺を床に広げて遊びはじめます。「やーめーてー!」と急いで止めに行きました。なにも拭くものを持っておらず、床はべちゃべちゃ。さらに、3人の子どもが次々に泣き出してしまい、ひとりでは収集のつかない状況に。ちゃんと見とけよと言わんばかりの冷たい目線を周囲から受けながら、お昼時で混雑しているお弁当コーナーを通りにくそうにしているお客さんたちに「すみません…」と謝り、落とした麺や具材を容器の中に戻しました。
するとそこへ男性の店員さんがやってきて、事情を話すと「気にしないでください。お母さんひとりで大変ですね。掃除はこちらがするので大丈夫ですよ」とやさしい言葉をかけてくれ、すばやく片づけてくれました。子どもたちにも「落としてびっくりしたね、大丈夫?」と言ってくれ、おかげで私の気持ちは一気にラクになりました。店員さんにたくさんお礼を言い、落としたラーメンは責任を持って買い取り、4歳のお姉ちゃんもごはんを選びなおして笑顔に。疲れ切った私はほかの買い物をする余裕もなく、バタバタと家に帰ったのでした。
ひとりで3人の子どもを見る大変さを思い知らされたと同時に、パニックに陥ったときにかけられるやさしい言葉に、こんなにも気持ちが救われるのかと思った出来事でした。店員さんは仕事とはいえ、やさしい言葉をかけてくれたことに心が軽くなりました。この日以来、子どもと一緒にスーパーに行くときは、不用意に商品に触らないようそばで見守り、子どもから目を離さないように心がけています。
著者:秋山みづき/30代・ライター。おだやかな9歳の長男と、パワフルすぎる2歳の次男を育てるズボラママ。家事育児は手を抜きながら、家族が楽しく過ごすことを目標にしている。ヨガを習いたいと思いつつ1日が終わる今日このごろ。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)